新工団整備に重点 実施計画 195事業で概算163億円(結城市)
[2022/1/15 茨城版]
結城市はこのほど、第6次総合計画(21-30年度)に基づく、22-24年度の3カ年実施計画を明らかにした。22年度は重点事業の都市計画道路鹿窪・砂窪線の整備事業や市道5234号線道路改良事業、新工業団地の整備推進事業、山川不動尊あやめ園整備事業などを推進するほか、小中学校適正配置等推進事業、都市再生整備計画事業の友愛メルヘン橋エレベーター整備や都市公園整備、防災拠点整備を実施する。これらの概算事業費には、計画期間の3カ年で新規事業6事業を含む195事業に163億2500万円を投じる予定だ。
実施計画の施策別基本目標には、[1]みんなで支えあい、安心して暮らせる地域福祉を目指そう(保健・福祉)[2]住みたい・住み続けたい、安全・快適な都市を目指そう(都市・環境)[3]歴史と自然を育み、にぎわいと活力ある産業を目指そう(産業・観光)[4]未来を担う子どもと、生き生きした市民を育む地域を目指そう(教育・文化)[5]みんなの協働で進める、持続可能な行政を目指そう(協働・行政)──の5つを掲げている。
基本目標ごとの3年間の概算事業費には、[1]20億2000万円(50事業・うち新規事業は6事業)[2]73億8900万円(46事業・ゼロ)[3]11億7800万円(26事業・ゼロ)[4]52億2800万円(34事業・ゼロ)[5]5億1000万円(39事業・ゼロ)──をそれぞれ投じる見込み。
都市計画道路整備事業は、3・4・18号鹿窪・砂窪線の整備を行う。工事は市と県で施工し、22年度には詳細設計の策定へ着手する予定だ。計画では総延長約4950m(幅員16m、2車線)のうち、市では未整備区間の延長約850m、県では延長約1200mの整備工事を見込んでいる。これまでに、三井共同建設コンサルタント(東京都品川区)で道路や橋梁の予備設計などを策定した。
市道5234号線道路改良事業は、明野間々田線から市道5235号線までの区間で道路の拡幅工事を実施する。対象となるのは江川新宿地内に立地する江川出張所の北側、延長約600mの区間。現在の幅員は4.5m-5mだが、これを8mに拡幅し、通学時の児童の安全を確保する。現況は歩道がなくて危険なため、両側に1.25mの歩道を設置するとともに、車道部分も広げる予定だ。道路の詳細設計は城西測量設計(結城市)で策定した。
工業団地整備推進事業は、新たな企業誘致の受け皿となる工業団地の整備を計画する。今後は事業化へ向けての手続きに入る予定。候補地は結城第一工業団地の北西部となる繁昌塚南(仮称)地区で、整備面積は約22.6haを見込む。現況は田や畑などで、市街化区域への編入作業などに着手する予定だ。調査業務は千代田コンサルタント(東京都千代田区)が担当した。
山川不動尊あやめ園整備事業は、検討委員会を設置して整備に向けての検討作業を行っている。山川新宿地内の山川不動尊(大栄寺)脇に位置する既存のあやめ園を中心とした公園として整備する計画で、22年度は方向性を定めて具体化を図っていく考えだ。あやめ園周辺の休耕田約2.4haを対象とする。公園全体の基本設計は、オオバ茨城営業所(水戸市)で策定した。
小中学校適正配置等推進事業は、検討委員会で学校の適正規模や適正配置の検討を行うとともに、小中一貫校などの設立に向けて準備を進めていく。本年度にまとめた中間報告書をもとに、22年度は具体化を図っていく考えだ。
都市再生整備計画事業は、JR水戸線の結城駅周辺地区を対象とし、南部中央公園(けやき公園)の再整備やエレベーター整備などを進めている。南部中央公園では、公園園路の改修と遊具周りの芝生化を行うほか、屋外ステージ後ろの噴水改修、屋外ステージへの屋根設置、イベント広場の石畳改修工事などを実施する。園路の整備は延長約450m程度を見込んでおり、アスファルト舗装からゴムチップ舗装へ改修する。また、安全性の向上のために、遊具周辺に芝生を植えて利用しやすくする。実施設計はフケタ都市開発(結城市)で策定した。
また、JR水戸線結城駅南口へ新たにエレベーター1基を設置する。これに伴い駅前のロータリーを改修するほか、狭くなった歩道の確保を行う。エレベーターは結城駅の南北を渡る友愛メルヘン橋の南端に設置し、自由通路のバリアフリー化を図る。