児童発達支援所を新設 プロポで整備運営者選定(宮城県 名取市)
[2022/1/13 宮城版]
名取市は、仮称・名取児童発達支援センター等の整備運営事業者を公募する。市が土地を用意し、民間事業者に施設の整備・運営を担ってもらう。事業者の選定方法は、公募型プロポーザルを採用。2月上旬に公募を開始し、4月下旬に提案を締め切り、5月上旬に優先交渉権者を選定する予定。選定事業者には最短で2023年度に施設を整備してもらい、24年度の開所を目指す。
民間事業者には同センターの整備に当たり、心身障害児通園施設「名取市若竹園」が取り組んできた児童発達支援事業を拡大継承しつつ、新たに障害児相談支援事業と保育所等訪問介護支援事業を行ってもらう。
このうち、児童発達支援事業は、障害児に対する日常生活の基本的な動作指導や、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを行う。定員は32人程度とする。
障害児相談支援事業は、障害児通所支援の利用に当たり、個々のニーズに応じた必要なサービスが利用できるよう、障害児支援利用計画の作成やモニタリングなどを行う。
保育所等訪問支援事業は、障害児が通う市内保育所等を訪問し、障害児以外の児童との集団生活に適応できるよう専門的な指導を実施する。
施設の整備場所は、増田1丁目421他で、旧市営住宅柳田団地の跡地。敷地面積は1721平方mを予定。用途地域は第一種住居地域で、建ぺい率が60%、容積率が200%。民間事業者とは土地の使用賃借契約を結ぶ。賃借期間は30年間で、無償とする。具体的には優先交渉権者と協議して決める。
プロポでは、市が委託する児童発達支援センターの委託業務以外に、事業者が自らの判断で独自の事業を提案できるようにする。ただし、独自提案された事業を実際に実施するかどうかは市と協議した上で決める。
運営費は、児童発達支援事業が利用実績に応じた給付費、障害児童相談支援事業と保育所等訪問支援事業は利用実績に応じた給付費と、委託料を市が支払う。独自提案事業の委託費等は、別途協議して決める。
施設や設備の整備に対する市の支援策は、国や県の補助金を最大限活用する。市は独自提案事業と開設準備に関し、予算の範囲内で補助する。
なお、既存の若竹園は増田1丁目8-32に位置している。敷地面積は約640平方m。建物は木造平屋215平方mの規模。児童発達支援事業のみ実施しており、定員が20人。設置後33年が経過し、施設の老朽化や狭あい化が進んでいるほか、施設規模が小さくセンターとして必要な機能が確保できていない。
このため、今回の民間力を活用した新センターの整備は、若竹園の移転新築という形で行う。新センターの完成後は、若竹園を廃止する見込み。