名洗港で整備計画検討 洋上風力発電のメンテナンス拠点に(千葉県)
[2022/1/13 千葉版]
千葉県銚子土木事務所は、洋上風力発電事業のメンテナンス拠点となる名洗港について、整備計画の策定に乗り出す。検討業務を日本工営(東京都千代田)に委託し、年度内にとりまとめる方針だ。段階的な整備を想定しており、同業務の成果を踏まえ、2022年度にも設計を進め、早期の着工を目指している。
県は、銚子市の名洗港について、洋上風力発電事業の建設補助港やメンテナンス拠点として整備するため、整備計画の検討を進めている。業務名は県単港湾調査委託(名洗港整備計画検討業務)。
同業務では、早期に整備効果を発現させるため、整備手法や全体スケジュールなどを検討し、港湾施設の段階的な整備に向けて計画を策定する。
県は、名洗港で港湾計画の改訂作業を進めている。近く港湾計画の素案をとりまとめ、年度内にも港湾計画を改訂する方針だ。港湾計画検討業務は三井共同建設コンサルタント(東京都品川区)が担当。
名洗港は、銚子半島南側の銚子市域南東端に位置する地方港湾で、避難港に指定されている。岸壁や防波堤などの主要施設は40年以上経過している施設が多く、計画的な補修や更新が必要な状況となっている。
2020年7月に銚子市の沖合海域が再エネ海域利用法に基づく促進区域に指定された。国土交通省と経済産業省は事業者の選定を進め、三菱商事エナジーソリューションズ(東京都千代田区)、三菱商事(同)、シーテック(名古屋市瑞穂区)の3社で構成するコンソーシアム「千葉銚子オフショアウィンド」を選定した。
促進区域の最も近くに位置する名洗港は、洋上風力発電事業の建設補助港や維持管理港としての利活用が期待されている。