災害復旧費が108億円 補正予算/直轄の事業計画通知(東北整備局)

[2021/12/28 宮城版]
 東北地方整備局は、2021年度補正予算のうち、県内関連の直轄事業について24日付で県や仙台市に事業計画を通知した。災害復旧事業は108億1010万円で、内訳を見ると、吉田川に大規模災害関連事業(大規模災関)を含め59億7840万円、阿武隈川下流に19億7965万円、内川・五福谷川・新川に13億8102万円、国道349号丸森地区に14億7103万円を充てている。いずれも2019年の東日本台風で被害を受けたため復旧する。

 災害復旧費は同局が20日付で予算概要を発表した時点では箇所別の事業費が明らかになっていなかった。今回の事業計画通知によって、一般公共事業も含め箇所別の工事費や測量設計費、地方負担額などが明らかになった。

 県内の災害復旧事業を具体的に見ると、吉田川は大規模災関が57億5800万円で、うち工事費に46億3975万円、測量設計費に2億6700万円を充てるなどしており、年度内に河道掘削や築堤など発注する。

 吉田川はこのほか、通常の災害復旧費に2億2040万円を確保しており、うち工事費に2億1637万円を充て、年度内に大郷町粕川地区の堤防工や護岸工を発注する。

 阿武隈川下流の災害復旧事業は、大規模災関で工事費に19億3384万円を配分しており、年度内に河道掘削工を数件に分けて発注する見通し。

 内川・五福谷川・新川は、工事費に3億7804万円、付帯工事費に6億5818万円、測量設計費に1億4440万円、用地費と補償費に1億8483万円を充てるなどしており、年度内に丸森町内の護岸工や樋管工などを発注する。

 国道349号丸森地区は、山側に別ルートの道路を整備することに伴い、年度内に橋梁の下部工工事や上部工工事、道路改良工事などを発注する。道路改良は2万立方mの盛土工やカルバート工などを施工する。

 一般公共事業の工事費は、河川改修が鳴瀬川の築堤等に10億9200万円、北上川下流の築堤等に5億9000万円、名取川の堤防強化等に1億5000万円、阿武隈川下流の浸透対策等に1億3000万円、床上浸水対策特別緊急事業が鳴瀬川の遊水地や河道掘削に7億9400万円を盛り込むなどした

 道路関係の工事費は、国道108号古川東バイパスの宮内地区他改良工事に3億円、国道4号大衡道路のはぬ木地区改良工事や針地区舗装工事に2億3500万円、国道4号仙台拡幅の宮城野地区改良工事に1億5000万円、国道6号神宮寺南交差点改良に2億8500万円、国道6号田沢交差点改良に2億8500万円、国道4号桜地区電線共同溝に2億4800万円、国道45号扇町地区(第2期)電線共同溝に2億1500万円、国道45号下馬地区電線共同溝に2億1900万円を充てるなどした。

 港湾関係は、仙台塩釜港向洋地区マイナス14m岸壁に工事費10億9200万円を確保しており、上部工や裏込工などを進める。

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