三菱など企業連合を選定 銚子沖の洋上風力発電(国交省・経産省)

[2021/12/28 千葉版]20211228c

 国土交通省および経済産業省は、銚子市沖で発電事業を行う事業者に、複数の企業で構成するコンソーシアム「千葉銚子オフショアウィンド」を選定した。構成員は三菱商事エナジーソリューションズ(東京都千代田区)、三菱商事(同)、シーテック(名古屋市瑞穂区)の3社。発電設備は、着床式洋上風力発電。発電設備出力は計39.06万kW。1.26万kW出力のゼネラル・エレクトリック(GE)製洋上風力発電機を31基設置する。売電価格は1キロワット時あたり16.49円。2028年9月の運転開始を見込んでいる。

 今回の公募では、千葉銚子オフショアウィンドを含む2グループが公募占用計画を提出。公募占用指針に定める評価基準に基づき、供給価格(120点満点)および事業実現性に関する要素(120点満点)について採点した。その結果、240点満点中211点の評価点を獲得した千葉銚子オフショアウィンドを事業者に決定した。次点者の評価点は同185.6点だった。

 応募にあたって千葉銚子オフショアウィンドは、「“つぎ”を創る」をビジョンに設定。アマゾン、NTTアノードエナジー、キリンホールディングスをはじめとする協力企業と地域共生策を共同で実施することについて合意している。

 事業者の選定を受け、銚子市の越川信一市長は、「漁業者をはじめとした地元の意見・意向がしっかりと反映された、地域の活性化・銚子創生にも資する事業となるよう真摯に取り組んでいただけるものと期待している」とのコメントを発表した。

 銚子市の南沖合の海域(3948.7ha)は、洋上風力発電に関する統一的なルールを定めた法律(再エネ海域利用法)にもとづき、昨年7月、洋上風力発電事業を推進するための「促進区域」に指定。国土交通省および経済産業省は11月、公募占用指針を公示し、発電事業を行う事業者の公募を開始した。公募占用指針では、占用の区域、占用の開始時期、漁業・地域との協調の在り方など、公募の実施および促進区域内海域の占用に関する事項を定めている。

 占用に関する事項をみると、占用期間は30年。有効期間の終了後の占用は、国が新たに公募を実施しないなど条件付きで、占用の更新を認める。供給価格上限額(売電価格)は1キロワット時あたり29円、売電価格を保証する期間(調達期間)は20年間。占用期間は30年としていた。

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