通学路の緊急対策 個別補助制度を創設(国交省)

[2021/12/23 千葉版]
 国の2022年度予算案の決定に向けた大臣折衝が22日に行われ、国土交通省関係では、「通学路の交通安全確保に向けた個別補助制度の創設」が財務大臣から認められた。道路管理者による通学路の緊急対策を支援するもので、予算額は500億円を要求している。

 本年6月28日、八街市で下校中の小学生の列にトラックが衝突し、5人が死傷する交通事故が発生した。この事故を受け、全国で通学路合同点検が実施されている。

 点検により抽出された対策必要箇所の交通安全対策について、速度規制や通学路の変更などソフト面での対策を組み合わせながら、可能なものから速やかに実施することとなっている。

 国交省は、早急に対策を実施できるよう、地方に対して集中的に支援することを可能とする個別補助制度を創設するため、22年度予算に500億円を要求。折衝の結果、財務大臣より、要求通り認められることが決まった。

 交通安全対策補助制度では、通学路緊急対策を実施する地方公共団体に対して、計画的・集中的な支援を実施する。通学路合同点検の結果、抽出された対策必要箇所における道路管理者による交通安全対策が対象で、▽歩道・防護柵の整備▽スムーズ横断歩道の設置▽右折レーンの整備──などを進めていく。

 県は、小学校の通学路で実施された一斉点検で、危険性が確認された3495カ所について、教育委員会や警察などと連携し、対策案をとりまとめた。このうち、2330カ所は、国・県・市町村の道路管理者が対策を講じていく。

 県管理道路については、709カ所で歩道整備をはじめ、ガードレールや車止めなどの対策を実施する計画。県土整備部は、実施可能なものから順次着手しており、進ちょく状況を確認しながら、通学路の安全対策を進めていく考えを示している。

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