補正予算が成立 千葉県内で圏央道や築堤など(関東整備局)
[2021/12/22 千葉版]
関東地方整備局は、2021年度補正予算が成立したことから、事業概要をとりまとめた。「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」に事業費を重点配分したほか、「ゼロ国債」を設定。千葉県関連では、首都圏中央連絡自動車道(大栄~横芝)や銚子連絡道路などの改良工事、流域治水による築堤、一宮川の河道掘削などを盛り込んでいる。
国土交通省関係の補正予算では▽新型コロナウイルス感染症の拡大防止▽「ウィズコロナ」下での社会経済活動の再開と次なる危機への備え▽未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動」▽防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保──の4つの柱に事業費を計上した。
また、公共事業の効率的な執行に向けて「ゼロ国債」を設定。配分に当たっては、地域の実情や地方公共団体の要望など勘案しつつ、高い緊急性と効果が認められる事業に重点を置いている。
関東地方整備局関係の予算総額は3787億4100万円。その内訳は直轄721億8800万円、補助・交付金3065億5300万円。このうち「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」に2909億0200万円を配分する。
千葉県関連の補助事業などは、治水25億8400万円、道路24億3200万円、市街地整備1000万円、下水道1億8000万円、社会資本総合整備186億9500万円の計239億0100万円となっている。
千葉県関連の主要事業をみると、直轄事業では利根川下流と江戸川で河川改修事業を推進する。流域治水の一環として、5か年加速化対策により築堤などを実施し、早期に地域の安全性の向上を図る。
道路関係では、国道468号首都圏中央連絡自動車道(大栄~横芝)や国道51号の北千葉拡幅・成田拡幅・大栄拡幅、国道357号東京湾岸道路(千葉県区間)、国道464号北千葉道路(市川・松戸)、国道127号防災、国道357号江戸川左岸高架橋海側架替、国道16号市原地区(下り)電線共同溝などに事業費を配分した。
補助事業では、一宮川水系一宮川の河川激甚災害対策特別緊急事業を盛り込んだ。19年10月の台風第21号に伴う豪雨による浸水被害を踏まえ、早期に地域の安全性の向上を図るため、河道掘削などを進めていく。
国道126号銚子連絡道路・山武東総道路二期に事業費を配分する。災害時でも速やかに緊急車両や一般車両の通行を確保するため、改良工事を実施する方針だ。