日の出町に調整池新設 事業計画が月内採択へ(宮城県 仙台市)
[2021/12/21 宮城版]
仙台市は、新たに日の出町1丁目地区(宮城野区)の下水道浸水被害軽減対策事業の事業計画(2021~23年度)を策定した。扇町1丁目公園に調整池を新設する。貯留量は当初想定の約10倍で2万9300tを計画する。事業計画は月内に採択される見込みで、市は20日、同地区事業実施設計業務1の一般競争入札を公告した。来月1月5~7日に参加申請を受け付け、17日に開札する。
同事業では、調整池と調整池西側に雨水管を新設し、同地区の浸水・冠水被害を軽減する。当初計画は貯留量約3000tの調整池と雨水貯留管の新設を検討し、概算事業費に約16~17億円を試算していたが、貯留能力を増大し、雨水貯留管の新設を取り止める計画に見直した。
調整池の貯留量は2万9300立方m。将来を見据えて能力を約10倍に増大し、同施設で原町東部排水区全体の10年確立降雨量52mmに対応する。委託業務では調整池の基本・詳細設計を行う。構造形式は既製品を想定する。調整池への一部流入管(口径1200mm以上)の実施設計もまとめる。履行期限は22年3月31日まで。
参加資格は、建設コンサルタント下水道部門に登録する市内事業者が対象で、申請書は1月5日から7日まで受け付ける。17日に開札する。同地区事業の管渠設計は、1月発注で委託する見通し。調整池に貯めた雨水は、新たな管渠から既設の原町東部第1号雨水幹線に運び、下流のポンプ場に送る。
同地区の事業計画は、東京設計事務所(本社・東京都千代田区)が策定業務を行った。市が国土交通省に申請し、月内に採択される見込み。市の下水道事業では浸水対策を重点施策の一つに掲げる。原町東部排水区では日の出町3丁目などで今後、新たな雨水施設の整備検討を進める。