清水建設グループ特定 千葉NT複合施設をBTO・RO方式で整備(印西市)
[2021/12/21 千葉版]
印西市は、仮称・千葉ニュータウン中央駅圏複合施設を整備運営する民間事業者を選定する公募型プロポーザル方式を実施、優先交渉権者として清水建設グループを特定した。千葉ニュータウン中央駅圏の多様な市民ニーズに対応するため、複合施設をBTO方式、中央駅前地域交流館1号館をRO方式で整備、管理運営してもらう。事業期間は2045年3月31日まで。サービス対価(上限価格)は85億9000万円(税込)。25年4月の供用開始を見込んでいる。審査結果詳細は後日、公表する予定だ。
今回の公募では、清水建設グループとユニ・アジアグループの2グループが参加申請し、提案書を提出。16日の審査委員会で審査した結果、200満点中167.31点の総合評価点を獲得した清水建設グループを優先交渉権者、142.20点を獲得したユニ・アジアグループを次順位優先交渉権者に決定した。
清水建設グループの代表企業は清水建設・千葉支店。構成企業は伊藤忠アーバンコミュニティ。協力企業はシダックス大新東ヒューマンサービス・東関東支店、安井建築設計事務所・東京事務所、オオバ・千葉支店の3者。民間施設整備運営企業は、医療法人社団鎮誠会、日成ビルド工業、シダックス大新東ヒューマンサービス・東関東支店、伊藤忠アーバンコミュニティの4者。
市は、都市再生機構事務所跡地において、行政サービスの向上を目的とした複合施設の整備を計画。複合施設のほか、交流館2号館の機能移転に伴い同1号館を一部改修。あわせて、民間施設を、複合施設と「合築」または「分棟」で新設してもらう。整備手法は、複合施設がBTO方式、1号館がRO方式。
選定事業者は特別目的会社(SPC)を設立。SPCは、複合施設を整備後、市に施設の所有権を移転し、維持管理および運営する。一方、1号館は、施設の所有権は市が有したまま、SPCが1号館の一部を改修、管理運営する。
民間施設は、「合築」の場合、建物は区分所有建物として整備し、土地はSPCが市から建物の持ち分割合に応じて借り受け、市と準共有する。「分棟」の場合は、事業用定期借地権方式を採用。民間施設整備運営企業が市から事業対象地の一部を借り受け、自らの事業として土地を活用する。
駐車場は、事業用定期借地権方式により、民間施設整備運営企業が市から事業対象地の一部を借り受ける。民間施設整備運営企業が駐車場を整備、市は必要な台数分を借り上げる。
市が支払う、サービス対価の予定価格総額(上限価格)は85億9000万円(税込)。また、駐車場賃料の総額(上限価格)は5億9900万円、民間施設などに伴う貸付料単価および地代単価(下限価格)は1平方mあたり1カ月174円とする。
複合施設と1号館は24年12月末に引き渡し、25年4月に供用を開始。民間施設の着工時期は提案により決定。ともに45年3月まで運営する。
実施方針や要求水準書の作成などを含むアドバイザリー業務は八千代エンジニヤリング・千葉事務所(千葉市中央区)が担当。履行期限は22年3月25日まで。