延べ3.7万平方mで低層化 千葉リハビリテーションセンター建替の基本設計(千葉県)
[2021/12/15]
千葉県は14日、千葉リハビリテーションセンター建築工事基本設計の概要を発表した。外来診療棟や居住棟など延べ3万7820平方m規模を計画しており、現施設を使用しながら段階的に建て替えを進めていく。利用者の負担を軽減するため、低階層化する方針で、建設事業費は約270億円を概算している。基本設計は山下設計(東京都中央区)が担当した。
千葉市緑区誉田町の千葉リハビリテーションセンターは、設立から40年が経過し、施設の老朽化・狭あい化が進んでいることから、現地での建て替えを計画している。
基本設計は、利用者の負担を軽減するため、1フロア当たりの面積を広くし、上下階の移動が少ない低階層の建物とするほか、利用者の動線に配慮した施設配置やリハビリ訓練室の拡充などが特徴。定員は一般病棟110床、医療型障害児入所施設「愛育園」150床、障害者支援施設「更生園」40人とする。
施設全体の延床面積は3万7820平方m。その内訳は外来診療棟(S造8階建て)が1万9320平方m、居住棟(RC造5階建て)+コネクションホール(S造4階建て)が1万8500平方m。いずれも耐震構造を採用する。
外来診療棟には外来部門やリハビリ部門などの医療・福祉サービスを広範囲に提供する部門を配置。居住棟には、リハビリテーションセンター入院部門や愛育園、更生園と入所者エリアを中心に計画している。管理部門を外来診療棟の高層階に集約し、利用者エリアは低層階にまとめ、上下階の移動の少ない施設計画とする。
基本計画からの追加事項をみると、外来診療棟の1階にレストラン、5階にカフェをそれぞれ設置する設計となっている。
実施設計については、随意契約で山下設計に委託する方向で検討している。今年度当初予算では限度額5億6500万円の債務負担を設定しており、業務期間は14カ月を見込む。
今後のスケジュールは、22年度までに実施設計をとりまとめ、23~26年度に第1期建設工事(外来診療棟)、27~30年度に第2期建設工事(居住棟+コネクションホール)、31~32年度に外構工事を予定している。