WTO設計プロポ 宮城県民会館を移転改築 NPOプラザと複合化(宮城県環境生活部)

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[2021/12/14 宮城版]
 宮城県環境生活部は12月13日、県民会館(仙台市青葉区)とNPOプラザみやぎ(仙台市宮城野区)の複合化に関する設計業務について、WTO対象の公募型プロポーザルを公告した。参加申し込みを2022年1月14日まで受け付ける。宮城県は仙台医療センター跡地(仙台市宮城野区)に延べ2万2200平方m規模の建物を建設し、県民会館とNPOプラザみやぎを移転集約する考え。総事業費に約253億円を見込んでいる。

 プロポーザルで委託者を選定する業務は「宮城県民会館・宮城県民間非営利活動プラザ複合施設新築設計業務委託」。宮城県は提案額の上限を示していないが、大規模公共事業の事業評価を受ける際に、調査費を1億0150万円、設計費を9億2780万円と試算している。委託額が2億3000万円を超える見込みであるため、同業務はWTO対象案件となっている。

 プロポーザルの参加対象は、一級建築士事務所の登録を行っている事業者。設計チームを結成して参加する。設計チームは一級建築士の資格を持つ管理技術者を軸に、総合、構造、電気、機械をそれぞれ担当する主任技術者で構成する。管理技術者以外は、協力会社の技術者を登用しても構わない。

 審査は2段階で行う。参加申込書を22年1月14日まで受け付けた後、第1段階では参加申込書をもとに技術者の実績や資格を評価する。第1段階の選定結果は2月1日に発表する予定。この時点で5社程度に絞り込む。

 通過者には2月1日から3月14日の間に提案書を提出してもらい、その内容をもとに第2段階ではヒアリングなどの審査を行う。技術提案を求める評価テーマには▽県民会館・NPOプラザの複合化を考慮した建築計画▽利便性・快適性に配慮した建築計画▽大ホールおよびスタジオシアターの機能▽持続可能性に配慮した建築計画▽ライフサイクルコストの低減への配慮──の5項目を挙げた。

 宮城県は第2段階の審査を3月23日に行い、優先交渉権者を翌24日に発表する考え。特定した事業者と協議し、22年5月下旬に契約を締結する方針だ。設計業務の委託期間は24年6月30日まで。

 老朽化が著しい県民会館は現地改築が難しいことから、JR宮城野原駅に隣接する交通の便がよい仙台医療センターの跡地5万4530.3平方mに移転改築する。その際、同じく老朽化しているNPOプラザと一体的に建物を建設する。

 宮城県は本年度、大規模公共事業の実施に向けて県行政評価委員会の事業評価を受審した。整備手法を検討し、従来通り宮城県が設計、工事を直接発注する手法で事業を進める。建物の規模はSRC造一部S造地下1階・地上5階建て延べ2万2200平方mを想定し、内部に2000席程度の大ホール(延べ8000平方m)、スタジオシアター、交流サロン、NPOルームなどを設ける。初期建設費に253億3910万円を見込み、このうち監理業務を含む工事費を243億0980万円と見ている。

 基本・実施設計を24年6月末まで固めた後、同年度中に建設工事を発注する。25年3月に着工し、27年12月までに完成させる。開館準備を経て、28年度中の供用を目指す。

■ 県民会館とNPOプラザみやぎの複合化事業 概要
≪想定建設規模≫
建設地 : 仙台市宮城野区宮城野2丁目(仙台医療センター跡地)
敷地 : 5万4530.3㎡
建物 : SRC造一部S造地下1階地上5階建て延べ2万2200㎡
●大ホール 8000㎡
●NPOプラザ部分 600㎡
(交流サロン、NPOルーム、相談室ほか)
●創造・育成・連携拠点部門 4700㎡
(スタジオシアター、スタジオほか)
●交流・コミュニティ部分 2800㎡
(会議室、エントランスロビー、カフェほか)
●管理運営部門 6100㎡
(事務室、廊下、機械室ほか)
≪想定事業費≫
合 計  :  253億3910万円
●調査費   1億0150万円
●設計費   9億2780万円
●工事費 243億0980万円(監理費含む)
≪整備スケジュール≫
2021年度 : プロポーザルで設計の委託者選定
2022~24年度 : 基本・実施設計
2024~27年度 : 建築工事
2028年度 : 供用開始

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