新学校給食共同調理場 BTOでプロポ公告(千葉県市原市)
[2021/12/11 千葉版]
千葉県市原市は10日、新学校給食共同調理場整備・運営事業について、公募型プロポーザルの手続きを開始した。市原第一・第二調理場などの敷地を活用し、BTO方式で1日当たり1万3000食規模の施設を建設する計画。提案上限価格は164億9368万6000円。24日に説明会を開く。PFIアドバイザリー業務は長大(千葉事務所・千葉市中央区)が担当している。
同市の学校給食共同調理場は▽市原第一▽市原第二▽岩崎▽南総▽姉崎▽ちはら台──の6カ所で、小中学校全62校の完全給食を実施。施設設備の老朽化が進行し、学校給食衛生管理基準や食物アレルギーに対応した安全な学校給食を提供するため、新たな学校給食共同調理場を整備していく。
事業用地は市原第一・第二調理場などの敷地を活用する。1日当たりの提供食数は1万3000食を想定し、開業時の対象学校は市内小学校40校とする。
事業方式は、PFI法に基づき、市と事業契約を締結し、事業者自らが施設を設計・建設し、施設の所有権を市に移管した後、施設の維持管理・運営などを行う「BTO方式」を採用する。事業期間は2039年8月末までとする。
プロポの参加資格要件をみると、設計企業、建設企業、工事監理企業、維持管理企業、運営企業を含む複数の企業グループであり、代表企業、構成企業、協力企業のいずれかで2者以上は市内に本店があるよう努めることなどを求めている。
設計企業は、市入札参加資格者名簿の測量・コンサルタントに登録があることのほか、設計実績などが必要。建設企業は、市内に本店がある企業を1社以上含め、市入札参加資格の総合評定(建設工事)が790点以上で、建築一式工事で特定建設業の許可を受けていることのほか、施工実績などを求めている。
事業者の選定スケジュールをみると、22年1月13日~14日に直接対話を実施し、同31日~2月4日に参加表明書と参加資格審査申請書類、3月7日~11日に提案書類をそれぞれ受け付ける。3月下旬のプレゼンテーションを経て、優先交渉権者を決定する。
22年度当初予算案で同事業の債務負担を設定し、4月に基本協定、5月に仮契約をそれぞれ締結する方針。6月市議会定例会で事業契約締結議案の承認を経て、本契約となる運びとなっている。
同市の学校給食共同調理場の多くは、開設後35年以上が経過し、施設や設備の老朽化が著しい。今後も安全・安心な学校給食を安定的に提供し、学校給食共同調理場全体としての、質と量、コストの最適化を踏まえた再整備を推進するため、19年11月に「市原市学校給食共同調理場再整備計画」を策定した。