下水汚泥の燃料化施設 月内にDBO実施方針(千葉市)

[2021/12/8 千葉版]
 千葉市は、市南部浄化センターで計画している下水道汚泥固形燃料化事業について、月内にも実施方針と要求水準書案を公表する方針だ。DBO方式で日量120t規模の燃料化施設を新設する計画。2022年度までに民間事業者を選定し、23年度から設計・建設を進め、28年度の完成を目指す。

 市南部浄化センターでは、主に中央区、若葉区、緑区で構成する南部処理区の下水を処理して東京湾に放流。処理工程で発生する汚泥は、中央浄化センターから圧送される汚泥とともに、濃縮・消化・脱水・焼却処理を施している。

 汚泥の焼却は2・3・4号焼却炉で実施しており、1号炉は休止中となっている。2号焼却炉は目標耐用年数を超過し、3号焼却炉も2027年度に目標耐用年数を迎えるため、施設の改築を進めていく。

 新たな燃料化施設は、老朽化した2炉の焼却炉代替施設として整備する。施設概要をみると、日量60t規模の5号燃料化炉と6号燃料化炉をそれぞれ新設。処理対象物は高分子系脱水汚泥で、処理方式は炭化方式または乾燥方式とする。

 事業方式については、PFI導入可能性調査を実施し、既存方式、DBO、PFI(BTO)などの手法を比較。その結果、最も経済性に優れ、民間事業者の参入意欲があり競争性が見込める「DBO方式」が有利であると結論付けた。PFI等導入可能性調査業務はパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が担当。

 22年度にかけて民間事業者の募集・選定を進めていく。23~25年度に5号燃料化炉の設計・建設を進め、26年度に1・2号焼却炉を撤去する。26~28年度に6号燃料化炉の設計・建設を進め、49年3月まで運営・維持管理を担う予定だ。

 アドバイザリー業務はパシフィックコンサルタンツが担当。同業務では、DBO方式を導入するため、実施方針や要求水準書案の作成、特定事業の選定、募集書類の作成、民間事業者の募集・選定、契約の締結作業、審査委員会の運営などを支援する。業務期間は23年3月22日まで。

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