建設事業が321億円 22~24年度の実施計画 ため池整備など新規(宮城県 石巻市)

[2021/12/3 宮城版]

天井を改修する桃生武道館

天井を改修する桃生武道館

 石巻市は2日、市議会全員協議会に第2次市総合計画の実施計画(2022~24年度)を示した。実施計画には336事業を掲載しており、うち建設事業は77事業で、3カ年の事業費が計約321億4156万円となっている。新規事業は防災重点農業用ため池の緊急整備事業や、桃生武道館の改修事業などを盛り込んだ。

 市は9月に第2次総合計画の前期基本計画(21~25年度)を策定した。実施計画は、総合計画の施策を実現するために必要となる具体的な事業を示す。計画期間は3カ年で、社会情勢の変化や財政状況を勘案し、毎年度見直す。総合計画に掲げる6つの基本目標に沿う形で、6章に分けて事業を掲載している。

 建設事業全体の年度別の事業費は、22年度が119億2440万円、23年度が115億2406万円、24年度が86億9308万円。

 新規の防災重点農業用ため池の緊急整備事業は、県が指定した防災重点農業用ため池のうち、使用しているものについて、決壊による下流側の民家への影響を回避するため、計画的に防災工事を実施する。事業費は22年度が1500万円、23年度が1億5000万円。

 桃生武道館の改修事業は、経年劣化と震災によって発生した天井構成部の不具合を解消するほか、照明をLED化する。23年度で基本・実施設計に着手し、24年度でアリーナの天井落下防止改修工事を行う。事業費は23年度が459万円、24年度が2448万円。

 建設事業の新規はこのほか、宅地耐震化推進事業を掲載。大規模盛土造成地の対象区域である関ノ入地区しらさぎ台において、第2次スクリーニング計画を作成し、第2次調査の必要性を調べる。

 継続事業では、主な建築関係を見ると、学校施設の長寿命化改良事業に3カ年で31億4595万円、学校施設の改築事業に同8億4489万円、学校施設のプール改築事業に同5億9680万円、河北消防署の更新整備事業に22~23年度で8億7457万円、旧ごみ処理施設の解体等事業に3カ年で6億3689万円、市総合体育館の設備改修事業に22年度で2億3953万円を充てるなどした。

 このうち、学校の長寿命化は、石巻中学校の校舎と体育館が22~23年度で工事、蛇田中学校の校舎が22年度で設計、24~25年度で工事を予定。学校の改築は、須江小の体育館が22年度で地質調査や設計、23~24年度で工事を予定している。

 土木関係では、公共下水道の建設事業に3カ年で75億6000万円、七窪蛇田線の街路事業に22~23年度で30億2590万円、東中瀬橋の橋梁整備事業に22年度で8億9940万円、避難道路の整備事業に3カ年で6億6700万円、水産物供給基盤の機能保全事業(市事業分)に同6億0500万円を配分するなどした。

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