2022年度にも設計着手 白みりんミュージアム(流山市)

[2021/11/27 千葉版]

 流山市は、白みりんをテーマとした体験型の施設「白みりんミュージアム」の整備に着手する。建設予定地は、流山3丁目に位置する流山キッコーマン駐車場の一角。同社と面積など借地契約に向けた協議を進めている。2022年度の当初予算で設計委託料を確保、22年度に基本・実施設計を進め、23年度に施工。24年度の開館を目指す。

 「白みりんミュージアム」の整備方針は、25日に開会した市議会定例会における市政に関する諸般の報告で、井崎義治市長が明らかにした。12月の定例会には、施設整備および展示に要する資金を積み立てることを目的に、「流山市白みりんミュージアム基金条例」の制定議案を上程。整備の財源は、市費のほか、国庫補助金およびキッコーマンからの企業版ふるさと納税を活用する。

 構造・規模などは未定だが、平屋建ての建物を想定。一般向け駐車場は確保せず、流鉄流山線の流山駅や平和台駅を利用してもらう。

 展示コンテンツは、昨年8月に設立した観光地域づくり法人(DMO)「流山ツーリズムデザイン」と協力しながら開発を進めている。みりんの歴史や製造工程を映像などでわかりやすく紹介、味くらべコーナーを設置することなどを検討している。

 江戸川流域は早稲米や糯米の産地で、水にも恵まれたことから、みりん醸造が盛んに行われた。流山で造られたみりんは、色が淡いことから白みりんと呼ばれ、江戸や大阪で評判となった。現在も、流山キッコーマンでは、マンジョウ本みりんの醸造を続けている。

 同市では、これまでにも市立博物館の常設展示「白みりん発祥の地」や、キッコーマン駐車場の西側に位置する工場外壁を利用した「流山まちなかミュージアム」(万上通り)などを通じて、流山におけるみりんの歴史を紹介している。

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