下水道施設更新で設計 気仙沼処理区の沈殿池など(宮城県 気仙沼市)
[2021/11/16 宮城版]
気仙沼市は、気仙沼終末処理場の長寿命化に向け、ストックマネジメント実施計画設計業務を委託する。処理場内の最初沈殿池や反応タンク、汚泥処理棟などを更新、または改修するための設計を作成する。業務委託に当たり15日付で一般競争入札を公告した。29日まで参加申請を受け付け、12月1日に開札する。改修・更新工事は来年度以降に発注する。
気仙沼終末処理場は、川口町2丁目に位置しており、1984年に供用を開始した。気仙沼処理区の汚水を処理しており、最大汚水量が日量9800立方m。東日本大震災で津波被害を受けた施設は災害復旧事業で直したが、それ以外の手を付けていない施設はストックマネジメント事業で改修や更新を進め、長寿命化を図る。
今回委託する業務では、最初沈殿池、反応タンク、最終沈殿池、重力濃縮、汚泥処理棟、独立管廊、処理水再利用について設計をまとめるほか、現地調査などを行う。履行期間は2022年3月31日まで。
入札の参加資格は、県内に事業所を置き、登録業種が建設コンサルタント業務(下水道部門)で、過去10年間に県内の下水道施設におけるストックマネジメント計画策定業務や汚水処理施設の実施設計業務を元請で受注し、完了させた実績があることなど。
市は2019年度に、公共下水道再構築基本設計(ストックマネジメント計画)の作成業務を日本下水道事業団(JS)に委託。JSは同業務をプロポーザルで委託することとし、19年度に手続きを公告したが取り止めとなり、20年度に改めて公告し、日水コン(東北支所・仙台市青葉区)に委託した。
この時の業務対象施設は、気仙沼終末処理場のほか▽鹿折第二ポンプ場▽川口雨水ポンプ場▽松崎片浜雨水第一ポンプ場▽南郷雨水ポンプ場▽マンホールポンプ8カ所▽管路施設──で、ストックマネジメントの全体計画を作成した。管路の対象面積は、雨水が488ha、汚水が473.9haだった。
市は今後、この全体計画に基づいて順次、下水道施設の改修や更新を進める。
津谷街処理区は基本計画を入札
気仙沼市は15日、特定環境保全公共下水道事業(津谷街処理区)のストックマネジメント基本計画策定業務について、一般競争入札を公告した。29日まで参加申請を受け付け、12月1日に開札する。
この業務は、本吉町の津谷街処理区域内を対象に、延長約18kmの管路施設と、12カ所のマンホール形式ポンプ場、終末処理場について、それぞれ改修や更新に向けた実施方針をまとめる。管路施設は汚水のみが対象。終末処理場は2002年5月に供用を開始した津谷街浄化センターが対象となる。
入札の参加資格は、県内に事業所を置き、登録業種が建設コンサルタント業務(下水道部門)で、過去10年間に県内の下水道事業(汚水)のストックマネジメント計画策定業務を元請で受注し、完了させた実績があることなど。