角田の農業用施設 排水機場 検討を委託 内外エンジニアリングと契約(阿武隈土地改良)
[2021/11/10 宮城版]
農林水産省阿武隈土地改良調査管理事務所は、角田地区の国営施設応急対策事業で、事業推進検討業務を内外エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。業務委託に当たっては簡易公募型プロポーザルを実施し、審査を経て同社を受託候補者に特定。9日に同社と税込1628万円で契約を結んだ。この業務では、将来的な排水機場の整備計画などを検討する。
角田地区では、2015年9月の関東東北豪雨や、19年10月の東日本台風などで湛水被害が発生した。降雨は時間的・空間的に集中するようになっており、今後に降雨のパターンや発生頻度が気候変動に応じて変化した場合、さらなる湛水被害の発生につながることが懸念されている。
そのため、昨年度は「ICTモデル事業角田地区排水計画策定業務」を内外エンジニアリングに委託し、東日本台風の排水状況を整理・再現するとともに、将来予測される降雨量の排水解析を行い、新たな排水計画を検討した。
今回同社に改めて委託した事業推進検討業務では、昨年度に検討した排水計画を基に事業を推進するため、地区の土地利用状況等を調べた上で、排水機場に関する将来的な規模拡大の必要性や、適正配置などについて検討する。履行期間は2022年3月15日まで。
角田地区ではこれとは別に、ICTモデル事業で排水管理施設効果算定業務の入札手続きも進めており、10日に開札する。こちらの業務は、ICT技術を用いた排水管理設備や田んぼダムを導入した場合、どのような効果が出るかを検証するため、効果算定に必要なデータ分析と、事業効果の算定、照査・点検とりまとめを行う。履行期間は22年3月11日まで。