大田原市 湯津上中武道館を建替 過疎地域発展計画案 水道6施設で耐震補強 市道9路線の改良や舗装を計画
[2021/11/6 栃木版]
大田原市は、計画期間を2022~25年度までとする過疎地域持続的発展計画案をまとめた。それによると、市の過疎指定地域は湯津上地域および黒羽地域とし、農業では排水路や用水路などの施設整備工事を予定。市道は7路線の改良工事、2路線の舗装修繕工事、5橋梁の補修工事を計画する。水道施設は6カ所で耐震補強工事を計画し、学校施設は黒羽小学校、川西小学校、黒羽中学校、湯津上中学校、給食センターで各種改修工事のほか、湯津上中武道館の建て替えを構想している。
市の2019年度の公共施設整備状況は、市道が改良率70%、舗装率86.3%、農道が総延長13万9649m、林道が総延長6万0399mとなっている。また、上水道普及率は94.6%、水洗化率は79.1%。このうち過疎地域は、市道が改良率70%、舗装率86.3%で、林道が総延長5万9960mとなっている。
移住・定住では、空き家バンクの活用や空き家改修費補助を実施する。地域における情報化では、小中学校や公共施設などを自営の光ファイバーで接続する超高速情報通信網の基盤整備を挙げている。
農業等では、園芸拡大支援事業補助(パイプハウス整備への補助)、畜産担い手総合整備事業補助(飼料畑や装置の整備造成、畜産施設等への整備補助)、湯津上や黒羽の土地改良区補助などのほか▽揚水機・電気設備更新工事(湯津上東堀地区)▽ポンプ・パイプライン新設工事(佐良土上の台地区)▽排水路工事(巻川地区、片府田地区)▽ポンプ新設工事(品川地区)▽用水路工事(片田2地区)▽河川法面補修工事(両郷河原地区)▽用水路設置工事(両號地区、川西第3地区、川西西部地区)▽大野放牧場草地整備事業-を計画する。
観光等では▽レストラン牧場改修事業▽水遊園直売所改修事業▽五峰の湯改修事業▽やすらぎの湯改修事業▽黒羽城址公園周辺整備事業-などを行う。利用者の少ない施設は原因を調査し、今後のあり方を検討する。
市道では▽旧東野鉄道線交差点改良工事▽大豆田品川線改良工事▽宇田川佐良土線改良工事▽狭原石田線改良工事▽川田7号線改良工事▽南金丸桧木沢線改良工事▽羽田黒羽向町線改良工事▽旧東野鉄道線舗装修繕工事▽南金丸桧木沢線舗装修繕工事-を計画。橋梁では、市場橋(須賀川19号線)・清水橋(須賀川21号線)・上河原橋(須賀川34号線)・大杉橋(北野上17号線)・引橋(北野上5号線)で補修工事を予定している。
農道は、二輪地区で舗装工事を計画し、林道では橋梁点検事業を行う。
上水道は、川田配水池の補修工事や配水管更新工事のほか、狭原浄水場・湯津上低区配水池・片田配水池・須賀川配水池・桧沢浄水場・桧沢配水池で耐震補強工事を計画。防犯・防災等では▽防犯灯再LED化事業▽湯津上地域防災拠点整備事業▽黒羽地域防災拠点整備事業▽公衆便所改修事業-などを挙げている。
子育てではすぎ保育園改修事業を、高齢者福祉施設ではほほえみセンター改修事業を予定。このほか高齢者福祉施設では、建て替えなどに際し民間活用や近隣施設との複合化なども検討する。
学校では放送機器の更新や教室照明の更新などのほか、黒羽小学校で体育館の大規模改修工事、川西小学校で教室棟大規模改修工事を計画。黒羽中学校では屋内運動場照明更新工事や屋内運動場空調設備整備工事、いきいきプール照明更新工事を計画する。
また、湯津上中学校では管理教室棟照明更新工事や校庭夜間照明更新工事、武道館建替工事を計画を、学校給食センターでは改修工事を計画。劣化が進んでいる施設を優先的に改修し、建て替える場合には省エネや情報通信技術に対応した次世代型校舎や、周辺施設の機能集合化も検討する。
集会施設は、湯津上地区公民館や佐良土多目的交流センターの施設改修工事を予定。体育施設では▽黒羽運動公園整備事業▽黒羽体育館改修工事▽川上健康増進センター照明LED化事業-を行う。体育施設については、近隣施設の老朽化に応じた複合化なども検討する。集落では、自治公民館建設費などへの補助を挙げている。
文化振興では、東山駅路所在確認調査事業(湯津上地区で、東山駅路や磐上駅家の所在を明らかにする発掘調査)のほか▽黒羽芭蕉の館展示ケース照明LED化事業▽ピアートホール改修事業▽芸術文化研究所改修事業などを実施する。歴史博物館や郷土資料館については、点検・診断などを行って安全確保に努め、リニューアルによる展示機能の向上や収蔵施設の拡充を図るとしている。