市庁舎整備の方向性 基本計画を修正へ (八千代市)
[2021/11/6 千葉版]
千葉県八千代市は5日、新型コロナウイルス感染症の影響などで延期していた市庁舎整備事業の方向性を明らかにした。庁舎規模の最適化や財政負担の軽減を念頭に、早急に基本計画の一部を修正し、その後、基本設計に着手したい考えを示した。
八千代市議会の市庁舎整備に関する調査特別委員会で明らかにした。服部友則市長が4日付で市議会に通知した「今後の市庁舎整備事業について」を協議した。
同市は、現庁舎の耐震性、老朽化、狭あい化などの解消や、教育委員会の本庁舎内への集約、上下水道局庁舎を本庁舎敷地内に集約することを目的に「八千代市庁舎整備基本計画」や「八千代市新庁舎等建設基本設計」の作成を進めてきた。
台風や大雨被害による避難所の緊急対応や、新型コロナウイルス感染症への対応に重点的に取り組むため、事業を延期していたが、9月議会で服部市長は、市庁舎整備事業を再開したい考えを表明している。
新型コロナウイルス感染症の影響で、3密を避けることや、ICTを活用したリモートワーク、リモート会議などで働く環境が急速に変化しているため、それらの変化にも対応する必要がある。
働き方改革など社会環境への対応や、今後の市役所業務を照らし合わせ、改めて庁舎規模の最適化と財政負担の軽減を念頭に、基本計画の一部修正と基本設計の見直しを図りたいとしている。
委員会で市庁舎総合整備課は、なるべく早く基本計画を見直したい考えを示した。その後、基本設計に着手するとともに、事業手法の選定なども進めていく方向で検討している。
2020年3月にとりまとめた基本設計をみると、新庁舎の構造・規模はS造5階建て延べ1万7925平方mとし、基礎免震構造を採用する予定だった。本庁舎を運用しながらの建設となるため、新庁舎は敷地北側に建設し、付属棟として倉庫棟(S造平屋638平方m)や公用車車庫(RC造平屋169平方m)を建設する計画。事業費は107億2000万円を概算していた。基本設計は梓設計(東京都大田区)が担当。