足利市 来年度にも入札公告 新ごみ施設 プラ再利用など機能変更

[2021/11/5 栃木版]

 足利市は、南部クリーンセンター(野田町826-1)を改築して整備する新クリーンセンターについて、施設の規模やスケジュールを変更する。市公共施設整備課によると、焼却施設は1日当たり152トンとし、リサイクル施設は容器包装プラスチックの再利用が行えるようにする。22年度にも入札を公告し、23年度に事業者を決定するとしている。

 南部クリーンセンターの改築では、施設整備にあたって公設民営方式(DBO方式)を採用する。事業者選定支援業務は、エイト日本技術開発北関東支店(さいたま市浦和区)が担当する。

 整備基本計画によると、新ごみ処理施設の建設予定地は現施設の敷地などで、敷地面積5.7haを確保。敷地中央に新焼却施設を配置し、焼却施設の西に余熱体験施設(プール含む)・管理棟・啓発施設を一体化した施設や、見学者や余熱体験施設利用者用の駐車場を配置する。

 市は、本年7月に一般廃棄物処理基本計画を改定。第3期計画では、容器包装プラスチックについて焼却から分別してリサイクルすることとし、新ごみ処理施設の機能や規模も変更する。

 焼却施設は▽ストーカ式焼却炉▽流動式ガス化溶融炉▽シャフト式ガス化溶融炉-のいずれかを採用し、1日当たり170トンから152トンに変更する。

 新リサイクル施設は、不燃ごみや粗大ごみの処理、ペットボトルやびん類の選別に加えて容器包装プラスチックのリサイクルも行い、処理能力は1日当たり16.3トンから28.5トンに変更した。ストックヤードは現施設を解体した跡地に整備する計画で、規模は107.5トンとする。

 新ごみ処理施設の整備・運営業者は、22年度にも入札を公告し、23年度に事業者を決定する。24~27年度に新施設の設計・工事を行い、27年度に新施設を稼働したあと、28~29年度に南部クリーンセンターの解体、30~31年度に新ストックヤードの建設工事を行う。

 余熱体験施設は、1階にプール(25mプール×5レーン、低学年用プール、ジャクジープール)、入浴施設(大浴場、多機能風呂、サウナ等)などを配置する。2~3階は管理棟と啓発施設とし、2階に研修室、再生品展示室、再生品工作室、倉庫、EVホール・展示スペースなどを配置。3階は見学者ホールや屋上庭園のほか、新焼却施設と連絡する渡り廊下を配置する。建設工事の概算事業費は36億円を見込む。

 余熱体験施設は、整備・運営でサウンディング調査を行った結果、DBO方式や公設および指定管理者による事業形態の希望が多く、設計・建設・運営の一括発注や、新クリーンセンターとの一括発注にも理解を示した。今後、市は今回の調査結果なども参考にし、秋~冬ごろにも整備方針をまとめる考え。余熱体験施設は新ごみ処理施設の整備に合わせて進め、24~27年度の時期に建設工事を予定している。

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