ポートタワー外装点検 ソフトバンクがドローンで支援(千葉市)

[2021/10/27 千葉版]

外壁から8mの距離で撮影した

外壁から8mの距離で撮影した

 千葉市は、2021年度ドローン活用推進事業(行政課題型)として、ドローンによる千葉ポートタワーの外装点検調査を実施した。公共施設の適正管理とポートタワー利用者の安全確保のため、劣化部分の近接による確認が不可欠であることや、ゴンドラなどで点検する従来の方法では、多額のコストが想定されることから、ドローンによる調査を行った。点検調査はソフトバンク(SB・東京都港区)が支援担当した。

 市は、8月にプロポーザル方式で8社の中から調査支援事業者にソフトバンクを選定。DJI社(中国)のドローン「MATRICE300RTK」に8K対応カメラを搭載して、1階から最上階までの外部塗装部の劣化状況を撮影するとともに、同社独自の解析システムを用いて、外部塗装部とシール部で劣化が見られる箇所を把握した。

 千葉ポートタワーは、1986年6月に開業後、経年による老朽化のため、設備を中心に修繕が多く発生し、今後も修繕費の増加が見込まれている。

画像による解析を実施

画像による解析を実施

 外装壁面については、2004年にタワーに付属のゴンドラによる点検調査を実施した以降、全体的な調査は実施していないことから、塩害などの劣化が懸念されている状況だ。

 市では、国家戦略特区としてドローン宅配の取り組みを推進。このほか、ドローンフィールドの開設、ちばドローン実証ワンストップセンターの設置など、さまざまな分野でドローン活用に向けた環境整備に取り組んでいる。18年度からは、行政の効率化、ドローン関連産業の振興や市民理解の促進を図るため、ドローン活用を条件とした業務を発注している。

 今後11月に、民間支援型でアンローダー(港湾荷役機械)の臨時点検を千葉共同サイロ(千葉市美浜区)、12月中旬までにZOZOマリンスタジアムの周辺警備を千葉ロッテマリーンズ(千葉市美浜区)がそれぞれ担当する予定だ。

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