大栄拡幅10億円増 圏央道4車線化など再評価(関東整備局)
[2021/10/27 千葉版]
関東地方整備局は26日、事業評価監視委員会(委員長・朝倉康夫東京工業大学教授)を開き、11事業を再評価した。本県関連では、国道51号大栄拡幅と首都圏中央連絡自動車道(東金茂原道路)の2事業が対象となり、いずれも事業継続とする対応方針案が了承された。大栄拡幅は、電線共同溝の整備を追加するため、事業費が10億円増額している。
成田市の大栄拡幅は、再評価実施後5年間が経過するほか、電線共同溝の追加整備に伴い、計画を変更するため、再評価を審議した。対象区間の延長はバイパス800m、道路拡幅700mの計1.5km。用地取得率は約96%。2018年度に着工し、改良工事を進めている。
国土交通省の「無電柱化推進計画」で、大栄拡幅区間が第一次緊急輸送道路に指定されており、災害時の被害拡大防止を図るため、電線共同溝を整備する。これにより事業費が約10億円増額するほか、事業期間を22年度から27年度に延伸する。全体事業費は約60億円、費用便益比は1.3とした。
対応方針は事業継続。大栄拡幅は交通渋滞の緩和、安全性の向上、物流の効率化などの観点から、早期の効果発現を図ることが妥当としている。
東金茂原道路は、再評価実施後5年間が経過したため、再評価を実施した。暫定2車線区間の4車線化を進めていくもので、対象区間は東金JCTから茂原長南ICまでの延長21.6km。
用地取得率は約99%。暫定供用の交通状況を鑑みながら、全線4車線整備の検討を進めている。全体事業費は約1168億円、費用便益比は1.4となっている。
対応方針は事業継続とする。首都圏の道路交通の円滑化、沿線地域の活性化、企業活動・地域づくりの支援などの観点から、事業の必要性・重要性が高く、早期の全線4車線完成に向けた整備を図ることが妥当とした。