鴨川庁舎を再整備 工事費15億円 基本設計に着手(千葉県)
千葉県は鴨川庁舎の再整備に乗り出す。鴨川市の鴨川地域保健センターを解体した跡地に、同センターと鴨川庁舎を集約化した事務所棟や車庫倉庫棟を整備する計画だ。施設規模は2040平方mを想定。工事費は約15億円を概算している。基本設計に着手し、2024年度の着工を目指す。
南部林業事務所などが入居する鴨川庁舎や安房保健所鴨川地域保健センターは、老朽化が著しく、早急な対応が必要な状況だ。鴨川庁舎は最大浸水深が9m程度に設定されており、立地上の課題も抱えているため、両庁舎を集約した上で建て替えを進めていく。
建設用地は、鴨川市横渚地区の安房保健所鴨川地域保健センター敷地。鴨川市役所に近接している。面積は3185平方m。用途地域は第2種住居区域で、建ぺい率60%、容積率200%となっている。
新庁舎は事務所棟と車庫倉庫棟の2棟構成としているが、設計段階で具体的な計画を検討していく。施設の構造・規模は、事務所棟がRC造3階建て延べ1600平方m、車庫倉庫棟がS造2階建て延べ440平方mを想定している。
入居機関は、南部林業事務所、安房農業事務所鴨川地域整備課、安房土木事務所鴨川出張所、安房保健所鴨川地域保健センターとする。
建物の配置は、住宅が近接している敷地南東への影響を考慮する。駐車スペースは、公用車13台、来庁者用47台の計60台分の屋外駐車場を計画している。
22日に「鴨川庁舎建築工事基本設計」の簡易公募型指名競争入札を公示した。同業務では建築(意匠・構造)、電気設備、機械設備(昇降機)、外構の基本設計のほか、工事費概算書や各種技術資料の作成などを担当する。履行期限は22年7月29日まで。
応募資格要件は、県建設工事等入札参加業者資格者名簿の建築関係建設コンサルタント業務に登載されていることや県内に本店があることのほか、業務実績などを求めている。25日~11月5日に応募調書資料、12月13・14日に入札書を受け付け、同15日に開札する予定だ。
蔵建築事務所(館山市)が解体設計を進めており、23年度から解体工事を進めていく。新庁舎については、基本設計の成果を踏まえ、22年度から実施設計を進め、24年度の着工、26年度の供用開始を目指す。
6月補正予算では、土壌調査で1580万円、既存庁舎の解体設計で760万円を予算化するとともに、基本設計と地質調査で22年度までに限度額3000万円の債務負担を設定した。