磯辺茂呂町線の園生町地区 道路構造の検討本格化(千葉市)
[2021/10/22 千葉版]
千葉市は都市計画道路磯辺茂呂町線の園生町地区について、道路構造の検討を本格化している。延長2360mを3工区に分割して整備する計画で、西側の1工区から優先的に進めていく。市街路建設課は、道路構造の検討結果を踏まえ、用地取得を進め、2022年度にも下水道の切り回し工事などに着手したい考えを示している。
稲毛区の園生町地区は、園生町交差点から草野小学校付近までの延長2360m。延長が長いことから、園生町交差点~京葉道路を1工区、京葉道路~国道16号を2工区、国道16号~草野小学校付近を3工区と分割し、検討を進めている。
各工区の概要は、1工区(4車線)が延長640m、幅員30m、2工区(4車線)が延長1120m、幅員28m、3工区(2車線)が延長600m、幅員20m。1工区では京葉道路に架設する橋梁(橋長36m)を新設する。用地取得率は、1工区が63%、2工区が65%、3工区が約29%となっている。
市街路建設課は、各工区で道路構造の検討を進めている。環境への影響や整備費用、工期などを観点で比較検討した結果、1工区は「4車線とも平面」、2工区は「4車線とも平面」もしくは「内側2車線が地下」、3工区は「2車線が平面を通る」を選定。2工区については、整備費用や工期の観点からさらに検討を進めていく。
予備修正設計業務はトーニチコンサルタント(本社・東京都渋谷区)、1工区の詳細設計は復建技術コンサルタント(本社・仙台市青葉区)がそれぞれ担当。
同市では、地域住民や学識経験者らで構成するみちづくり協議会(会長・福田敦日本大学理工学部システム工学科教授)を設立し、園生町地区の道路整備について、情報を共有するとともに、意見を交わしている。
磯辺茂呂町線は、美浜区磯辺3丁目から緑区茂呂町までを結ぶ都市計画道路。国道14号・357号・16号・51号・126号を連絡し、市の中心市街地を取り巻く総延長23.85kmの環状道路となっている。
園生町地区を整備することにより、▽医療施設や駅までの到着時間短縮▽バスの定時性確保▽狭小な周辺生活道路へ流入している通過交通を排除することによる安全性向上──などの効果が期待されている。