細田工務店が優先交渉権 愛島郷の市有地2.5ha売却(宮城県 名取市)
[2021/10/21 宮城版]
名取市は、愛島郷(めでしまのさと)2丁目の市有地を売却する方針で、売却先の優先交渉権者に細田工務店(本社・東京都杉並区)を選定した。今後、同社と協議を進め、来年1月の売買契約締結を目指す。売却最低価格は11億1000万円。売却面積は約2.5haで、市によると同社は戸建て分譲用地などとして活用を計画している。
売却先は8月に公募型プロポーザルの手続きを開始。参加資格審査を経て10月8日にプレゼテーションなどの審査を実施した。その結果、最高得点を獲得したのは細田工務店、次点がユカリエ(仙台市若林区)となり、20日に結果を通知している。
売却により活用を計画しているのは、愛島郷2丁目の27番地と28番地、36番地の計2万5442平方m。愛島郷地区は同市西部に位置し、この市有地は2020年4月まで東日本大震災の仮設住宅団地が建てられていた公共公益施設用地となる。区域区分が市街化区域、用途地域が第2種居住地域で、指定建ぺい率は60%、指定容積率が200%。西側に県警察学校、道路を挟んで北側にホームセンターが立地する。
土地の活用に当たっては、地域の生活利便性向上や活性化、新たな移住定住の促進などに資する計画を求めており、細田工務店の提案が高く評価された。同社は個人や法人向けの住宅事業を関東や福島、宮城で展開。仙台市青葉区に東北営業所を置く。
愛島郷の用地は現状のまま引き渡すことにしており、上下水道・ガス・電気・通信などのインフラのほか、対象用地と警察学校間の道路の整備も事業者負担となる。道路は幅員6mのアスファルト舗装とし、整備後は市に帰属させる。
土地の売買は11月上旬に仮契約、年明け22年1月に本契約締結を予定。土地の引き渡しは同3月を見込む。25年4月1日までに着工する。