県農業会議 圃場整備など支援を 県に要望書提出 災害防止策の実施も
[2021/10/20 栃木版]
県農業会議(國井正幸会長)は17日、県庁で2022年度農地等利用最適化推進に関する意見及び県農業等施策並びに予算に関する要望書を提出した。これに対し福田知事は、担い手育成や農地の集積化などに取り組み、次世代に継承する農業施策を進めると返答した。建設関連では圃場整備、農業基盤整備、土地改良事業への補助や支援などのほか▽園芸農業などで施設・設備導入への支援▽ICT等の先端技術導入への支援▽災害復旧への支援や、災害防止策の実施-などを要望項目に挙げている。 県農業会議(國井正幸会長)は17日、県庁で2022年度農地等利用最適化推進に関する意見及び県農業等施策並びに予算に関する要望書を提出した。これに対し福田知事は、担い手育成や農地の集積化などに取り組み、次世代に継承する農業施策を進めると返答した。建設関連では圃場整備、農業基盤整備、土地改良事業への補助や支援などのほか▽園芸農業などで施設・設備導入への支援▽ICT等の先端技術導入への支援▽災害復旧への支援や、災害防止策の実施-などを要望項目に挙げている。
県農業会議は、遊休農地の発生防止・解消対策で遊休農地解消につながる新たな施策の創設を国に働きかけるよう要望。太陽光発電設備管理者に対しても、施設が経年陳腐化しても放置されることがないよう、指導徹底を図ることを求めた。
担い手・経営対策の推進では、スマート農業の加速化に向けて、先端技術開発などの予算確保の拡充・強化を図るほか、振興機関作物などで県独自の実証施設(圃)の設置を要望。インフラ整備の予算確保を国に働きかけることも求めている。
農協農政対策県本部は、生産振興対策で▽水田水位センサー、ハウスの環境モニタリング、環境制御装置等のICT機器導入の助成拡充▽イチゴ栽培等での増収技術施設(クラウン冷却機器、炭酸ガス施用装置、ICT技術など)への助成措置▽ハウス栽培での作業用レールや高所作業台車導入の助成措置の継続▽施設園芸等のパイプハウスや潅水設備などの助成措置の継続▽ナシ栽培のための凍霜害防止用防霜ファン設置の助成措置-を要望している。
県土地改良事業団体連合会は、基盤整備事業や農業水利施設の防災・減殺対策および保全管理、田んぼダムなどによる雨水流出抑制対策の推進などへの予算確保を要望したほか、土地改良施設台帳の整備への支援も訴えた。県畜産協会は、AI・ICTなどの活用推進などを求めている。
県酪農協会は、糞尿処理施設・機械の再整備への支援策などを要望。県漁業協同組合連合会は河川工事にあたって、環境保全などの社会貢献事業を施工業者に促すことや、社会貢献を行った業者を評価することを要望している。
河宇農業振興協議会は▽ICTを活用した有害鳥獣対策への支援▽有害鳥獣の被害防止対策(やぶの刈払いなど)▽農業用水の安定的な確保に向けた効果的な渇水対策の実施▽水利施設等の計画的な機能保全対策への支援▽防災重点ため池の防災・減災対策への支援-などを訴えている。
上都賀地方農業振興協議会は▽圃場整備事業の推進▽有害鳥獣の広域的な対策や、林政関係機関との連携強化▽早期の自然災害復旧と適切な被害防止策-などを要望。芳賀農業振興協議会は▽耕作放棄地や耕作不利地について、担い手への貸付のため、県農地中間管理機構(県農業公社)が一時的に管理や基盤整備を行って優良農地に改善▽ソーラーシェアリング制度について、売電が主目的とならないよう、課題解決等の事例や運用基準の提示(乱立抑制、厳格化や罰則など)-などを求めた。
下都賀地方農業振興協議会は▽野生鳥獣対策の河川区域の雑木や竹林の伐採除去の継続、わな増設で遠隔監視や遠隔操作可能な機器の導入支援▽空木(境界木)に代わる地中マーカー(埋設杭)の活用支援▽自然災害で被災した農地・農業設備等の復旧への支援の強化・拡充-などを訴えた。
塩谷地方農業振興協議会は▽農地集積のための新たな土地改良事業の予算化▽水利施設等の計画的な機能保全対策、防災重点ため池の点検整備などの防災・減災対策や、被災時の早期復旧への支援の充実-などを要望している。
那須地方農業振興協議会は▽女性就農のための、仮設トイレ取得費用などへの支援▽草地畜産基盤整備事業の推進▽基盤整備事業の積極的導入のため、中山間地域での拡大や条件緩和▽条件不利農地で受益戸数が少人数でも、区画整理や農道整備が行えるよう、独自の補助制度の創設▽有害鳥獣対策で、ICT技術の促進と導入▽国道に面する農地の法面について、定期的な除草等の適正な維持管理-などを求めた。
安足地方農業振興協議会は▽百頭・県地区の圃場整備事業の推進や、同事業を希望する地域への支援強化▽タブレット端末導入費用や維持運営費用の助成-などを要望している。