東京建設コンサルが設計 気仙沼で砂防堰堤改築(宮城県気仙沼土木)
[2021/10/20 宮城版]
県気仙沼土木事務所は、気仙沼市内で滝の入沢砂防堰堤を改築するため、東京建設コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)に測量設計業務を委託する。業務委託に当たっては9月30日に一般競争入札を開札し、総合評価を経て同社が1490万円で落札。予定価格は1883万1000円、調査基準価格は1483万6000円だった。落札決定日は18日。
滝の沢砂防堰堤は、堤長45m、堤高11m、天端幅1・5m程度の規模。同市古町地区に設けられている。1972年に造られた。改築ではコンクリート工などを実施して堰堤を大きくする。
測量設計業務では、堰堤の詳細設計をまとめるほか、現地測量や路線測量、用地測量、機械ボーリング3カ所などの地質調査を実施する。履行期間は2022年3月25日まで。
堰堤の改築工事は、可能ならば来年度から進めたい考え。工事用道路の整備なども必要になる可能性があるため、完成まで複数年かかる見込み。
唐桑町館沢の堰堤設計は11月公告へ
同事務所では同じ気仙沼市内で館沢砂防堰堤と福美沢砂防堰堤の改築も計画している。本年度は当初、福美沢の測量設計業務を委託する予定だったが、館沢を先に委託することにした。館沢の測量設計業務は11月に一般競争入札を公告する予定。
既存の館沢砂防堰堤は、堤長51m、堤高10mの規模で、同市唐桑町に設けられている。1971年に竣工した。改築は滝の沢と同様、コンクリート工による腹付けを想定している。
測量設計業務は、概算業務規模に1900万円、履行期間に約10カ月を見込んでいる。改築工事は可能ならば来年度に発注する。
福美沢砂防堰堤は、同市福美町に位置。1976年に造られた。現況の施設規模は詳細をつかみきれていないものの、滝の入沢とほぼ同程度となっている。下流側に人家があるなどして新しい堰堤を設けることが困難なため、こちらも既存堰堤のボリュームアップを想定している。
福美沢の周辺一帯では市が国土調査を行っているため、測量設計業務の委託時期を来年度以降にずらした。