宮城県 利府町で新規区画整理 松島海岸IC付近で検討(仙塩広域都市計画)

[2021/10/14 宮城版]
20211014仙塩広域都市計画/利府町で新規区画整理(松島海岸IC明ケ沢地区)21.10.12 利府町東部の明ケ沢地区で、新たに区画整理事業を想定した土地開発が検討されている。三陸縦貫自動車道松島海岸インターチェンジ(IC)に近接する面積約15.2haで商業・業務地の整備を進める。市街化調整区域のため、県が仙塩広域都市計画の区域区分を市街化区域に変更し、町が用途地域を準工業地域に指定する方針。2022年5月の都市計画決定を予定し、都決後は認可取得に向けた事業計画の策定に着手する。

 場所は、東部地域の休耕田で松島海岸ICに近接する。明ケ沢地区は18年5月、仙塩広域都市計画の線引き見直しで一般保留地区に指定された。同町は地元の合意形成と事業熟度が高まったため区画整理事業を想定した土地開発を推進する。地権者数は25人。区画整理事業は個人施行などが予定されている。

 町は、用途地域に準工業地域(容積率200%、建ぺい率60%)に指定し、同時に地区計画を設定する。住宅の建築物を制限し、商業・業務系の建築物を誘導する。区域編入に合わせ、一部下水道処理区域も見直す。県と町が13日、都市計画の区域区分変更に関する住民説明会で明らかにした。

 地区計画の素案では、区域面積約15.2haのうち、約3.7haを商業地域、約11.5haを業務地区に設定する。商業地区は、県道仙台松島線や三陸縦貫自動車道の交通条件を生かし、沿道型の商業地域の形成を図る。両地区ともに敷地面積の最低限度は300立方m、高さ制限は10mで設定する。

 県は、22年2月を目安に都市計画変更案を縦覧し、都市計画審議会を経て同年5月の都決を目指す。町は用途地域と地区計画を決定する見通しで、平行して区画整理事業の事業認可手続きを開始する見通し。区域編入後の町の市街化区域面積は967.5haで、都市計画区域の約21%となる。

 町は、優れた交通条件を生かした新たな商業・流通業務地を整備し、持続可能なまちづくりを進めている。新総合計画(21~30年度)の施策に「地域特性を生かした土地利用」を盛り込み、市街化を推進する。市街化面積の目標値は2%増の23%に設定した。東日本大震災以降、住居・商業系は4地区で計約61ha、工業系で白石沢地区などが市街化区域に編入されている。

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