塩谷町 総合福祉センター設置へ 過疎地域発展計画案 総合公園で施設整備
[2021/10/15 栃木版]
塩谷町は14日までに、2021~25年度を計画期間とする町過疎地域持続的発展計画の素案をまとめた。計画案には、道路などのインフラ整備、町内各種施設の改修や整備などのほか、土佐橋や野方橋の更新、鳥羽新田地区での水源整備、東古屋地区の簡易給水施設整備、総合公園の施設整備、(仮称)総合福祉センターの整備が盛り込まれている。
町の公共施設の19年度末の整備状況について、町道は改良済延長19万3283m(改良率75.1%)、舗装済延長20万6825m(舗装率80.3%)。農道は総延長2万2052m、林道は総延長7万5660mで、水道普及率は85.1%、水洗化率は74.8%となっている。
移住・定住・地域間交流の促進・人材の育成では▽特定空き家解体除却事業▽移住定住促進住宅分譲事業▽町営住宅整備事業▽住宅リフォーム補助事業▽住宅新築助成事業▽木造住宅耐震診断等補助事業▽住宅用太陽光発電システム設置補助事業▽合併処理浄化槽設置補助▽コミュニティセンター改築・改修事業▽空き家バンク事業-などに取り組む。
公営住宅は、トイレの水洗化を含めた修繕や建て替えを検討し、入居者のニーズにあった整備計画を策定する。移住支援センターや地域おこし協力隊等の活動拠点は、既存遊休施設を活用。コミセンは施設の存続など、今後の整備方針を検討するとしている。
産業の振興で、農業は鳥獣害被害防止対策(獣害防護施設設置)の推進などを挙げた。林業では鳥獣被害防止対策の推進などのほか、林道・作業道の新設・改良などを進めていく。
観光は▽観光施設整備事業(トイレ、駐車場など)▽公共施設および観光案内看板設置事業▽星ふる学校のくまの木改修事業▽上平ポケットパーク改修事業▽自然休養村センター改修事業-を挙げている。
地域の情報化では、携帯電話の受信アンテナの整備要望活動などのほか、地上デジタル放送設備の改修や通信施設整備事業などに取り組む。
交通施設の整備・交通手段の確保では、農道や林道の整備、町道舗装修繕事業(10路線)、町道改築事業(6路線)、橋梁整備事業(4橋)、交通機関拠点整備事業などを実施する。
舗装修繕の対象は▽芦場上沢線▽芦場大宮線▽大久保上平線▽田所飯岡線▽熊ノ木喜佐見線▽大宮14号線▽大宮25号線▽天頂船場線▽玉生梍橋線▽大宮佐貫線-となる。また、改築の対象は▽川村佐貫線▽新田鹿野線▽旧西小鹿野線▽腹荻野目上久保線▽富士山前河原2号線▽西山東房線-の6路線。橋梁は、架替事業で本年度に上部工を行う山口上橋のほか、谷原中原橋で補修、土佐橋や野方橋で更新を計画。林道橋梁は▽羽谷久保線▽富沢線▽後久保線-で改良を計画している。
生活環境の整備で、水道は鳥羽新田浄水場の予備水源を整備するほか、配水管布設替(船生地区、玉生地区)、老朽管更新、船生地区水道施設統合事業なども進めていく。東古屋地区は簡易給水施設の整備で、新規の水源発掘を計画している。
消防施設は、22年度・23年度・25年度で1カ所ずつ施設整備を計画。公園施設は緑地で整備の必要性や規模を検討する。総合公園は遊具整備、トイレ洋式化、老朽化施設の整備を進める。
子育て環境では、放課後児童クラブ室改修事業、しおやこども園改修事業などを実施する。社会福祉・高齢者福祉で、老人福祉センターは早急な建て替えが必要となっており、保健センターなどとの集約化を視野に入れ、(仮称)総合福祉センターの整備を構想する。
学校教育は、学校施設の計画的な改修や改築などを実施する。スポーツ施設は計画的な改修のほか、体育館5カ所の照明LED化を行う。地域文化の振興等については、佐貫石仏前庭埋蔵文化財発掘調査の出土品や歴史資料の展示・保管ができる展示施設の整備などを挙げている。
集落の整備では、集落機能の維持向上を図るため、空き家を活用したリフォームおよび定住促進事業、集落活性化のための拠点整備への支援などのほか、街路灯・防犯灯の新設・更新を行う。
その他地域の自立促進に関し必要な事項では、森林保全・森づくり事業、木質バイオマス事業の検討などを挙げている。