産業用地確保へ調査 企業立地の動向や展望(千葉県)
[2021/10/14 千葉版]
千葉県商工労働部は、産業用地の確保に向けた基礎調査に乗り出す。13日に調査業務の受託者を選定するプロポーザルを公告した。企業立地の動向や展望などを調査するもので、委託料の上限は1200万円(税込み)。29日まで持参または郵送で企画提案書を受け付けている。
本県への企業立地は堅調に推移しており、物流関連産業や製造業の立地が活発で、研究施設の立地もみられる。企業立地の需要は旺盛である一方、分譲可能な産業用地は減少しており、産業用地の確保が急務となっている。
同業務では、企業立地の動向や展望を整理・分析し、今後の産業用地確保に向けた課題や求められるあり方を整理する。委託期間は2022年5月31日まで。
プロポの応募資格は、県物品等入札参加業者適格者名簿(委託)に登載されていることなどを求めている。企画提案書と提案者によるプレゼンテーションによる審査とし、選考委員会で最高点を獲得した1団体を選定する。
熊谷俊人知事は、産業用地の確保に向けた課題や今後のあり方を整理するため、基礎調査を実施するとともに、ワーケーションの受入れを促進するため、企業ニーズなどを調査し、地域の取り組みを支援する考えを示していた。
県は、企業立地の受け皿となる産業用地の確保を図るため、「新たな産業用地の確保策」を策定し、19年度から取り組みを推進。産業用地可能性調査事業(補助限度額300万円)や産業用地整備事業(同5億円)により、整備計画の構想段階から造成・分譲まで継続して支援している。
また、県土整備部は、市町村と連携し、計画的な土地利用の促進を図るため、20年9月に「高速道路インターチェンジ等を生かした多様な産業の受け皿づくりを進めるための計画的な土地利用の促進に係る基本方針」を策定。市町村に対する支援として「ワンストップ相談窓口の設置」や「部局横断で市町村を支援するチームの設置」などを盛り込んでいる。