本局新庁舎の実施設計 山下に随契委託へ(千葉県企業局)

[2021/10/12 千葉版]
 千葉県企業局は、本局新庁舎(仮称)の実施設計業務について、11月にも基本設計を担当している山下設計(東京都中央区)に委託する方向で検討している。随意契約方式を想定しており、当初予算では2億2500万円の債務負担を設定。2022年度に施工者の選定を進めていく方針だ。

 新庁舎の建設場所は県庁に近接し、本局・本庁機能を集約することが可能な敷地面積を確保できる新都市ビル跡地。施設規模は地下1階地上9階建て延べ1万2350平方mを想定。総事業費は約82億円を概算している。

 山下設計が基本設計のとりまとめ作業を進めている。プロポーザルでの技術提案書では、既存地下の有効活用と浸水被害回避を両立する1階上部免震層による中間層免震構造などを提案している。履行期限は11月1日まで。

 庁舎整備室は、基本設計の成果を踏まえ、11月下旬にも実施設計業務を同社に委託する方針。2022年度当初予算案で工事費の債務負担を設定し、施工者の選定を進め、できる限り早期の着工、25年度の供用開始を目指す。

 19年4月に水道局と企業土地管理局の統合に伴い発足した企業局は、本局機能を県庁から離れた2カ所に分散配置したまま業務を行っている。危機管理上の観点などから県庁周辺への移転・集約化が課題となり、20年2月県議会において新都市ビル跡地に企業局本局新庁舎を建設することを表明した。

 これを受け、新庁舎に期待される役割やあるべき姿について検討を進め、新庁舎建設の基本方針となる県企業局本局新庁舎(仮称)建設基本計画を20年9月に策定した。

 新庁舎建設の基本理念として▽通常業務の遂行に優れた庁舎▽災害・非常時の業務継続に合致した庁舎▽次世代につなぐ庁舎▽人や自然環境を考慮した庁舎──の4項目を掲げた。基本理念を実現するために、6つの基本方針を定めている。

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