総合体育館の整備プロポ 手法はPFIなど選択制 予定対価が上限約41億円(宮城県 柴田町が募集開始)

[2021/10/9 宮城版]
 柴田町は8日、「仮称・総合体育館整備事業」のプロポーザルを公告した。民間事業者に企画・設計・施工・運営・維持管理など一式を担当してもらう。事業手法はPFI方式やリース方式などから事業者が選ぶ「選択制」となる。事業期間は2042年3月末までの20年間、事業予定対価の上限は40億7000万円とした。参加申請を11月5日まで、企画提案書を12月28日まで受け付ける。結果公表は来年1月下旬を予定している。

 「総合体育館」は、町民の健康増進や地域の賑わい創出、避難所として建設を計画。建設地は船岡字上大原地区の約3ha。造成工事は完了済み。建物は、延べ床面積5000平方mを上限とした。整備必須施設はアリーナや観客席、駐車場・駐輪場。事務室やトイレ、トレーニングルームなどは事業者の任意提案施設となる。

 整備に当たって民間事業者のノウハウや技術による質の高いサービス提供、事業コストの適正化を実現するため官民連携手法を導入する。事業範囲は▽プロジェクトマネジメント▽企画・設計▽建設▽維持管理▽運営▽その他──。事業者提案による自主事業も可能とし、町が認めた地域経済の活性化などに資するものとなる。建物は体育館と合築、町有地を活用しての整備などが想定される。

 事業手法は民間事業者が創意工夫できるよう「選択制」を採用。プロポで特定された優先交渉権者と協議のうえ、最終決定する。提案可能な事業方式はBOTやBOOなどのPFIのほか、リース、定期借地権、賃貸借、その他提案とした。

 プロポの応募要件は、複数の企業で構成する事業体とする。PFIの場合は特別目的会社(SPC)を設立することになる。構成員はSPCと、これ以外の事業方式の場合も町の入札参加登録やプロジェクトマネージャー選任が必須。また設計や維持管理担当は業務実績、建設担当は建築一式工事の特定建設業の許可が必要とした。事業者には、全業務において町内事業者の積極的な活用も期待する。

 プロポは参加資格と企画提案の2段階選抜となる。10~12月には募集要項に対する個別質問の受付や事業者との競争的対話なども予定。年明け1月下旬に優先交渉権者を特定し、基本協定締結を目指す。PFI事業の場合は来年の3月議会での事業契約の議案可決をもって本契約となる。

 契約締結後、22年度から事業者による設計着手となる。建設時期は23~24年度となりそうだ。24年度内の供用開始を目標とする。

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