早急な交通安全対策を要望  いすみ・佐室で浸水対策検討へ(県土整備常任委)

[2021/10/7 千葉版]
 県議会の県土整備常任委員会が6日開かれ、県土整備部関連の補正予算案や契約締結議案など8議案について審議し、いずれも原案通り可決した。委員からは、6月に八街市で発生した交通事故を踏まえ、早急な安全対策を求める意見が出された。このほか、県は浸水被害を受けたいすみ市佐室地区について、対策の検討に着手する考えを示した。

 補正予算案では交通安全対策事業として5億円を増額。県は小学校の通学路を対象に実施した緊急一斉点検を踏まえ、速やかに実施できる安全対策として、延長11kmでガードレールの設置や、延長47kmで路面のカラー舗装を計画している。早急に着手し、年度内の完了を目指す方針を示した。

 また、県道千葉川上八街線の八街市吉倉地先では、交差点の改良と歩道の拡幅を計画していることを明らかにした。完了までに時間がかかることから、早急な安全対策として、ガードレールの設置などを検討しているという。

 委員から8月の台風10号と今月1日の台風16号により、浸水被害が発生したいすみ市佐室地区について、質問が出された。

 県は、河川から越水し、浸水被害を受けた要因として、大雨が集中したため、二級河川落合川の水位が上昇し、そこに流れ込む普通河川佐室川が排水しにくくなったことや流下能力を超えたこと、佐室地区が盆地状になっていることなどを挙げた。

 8月の浸水被害を受け、洪水の痕跡調査を実施している。それらの結果を踏まえ、いすみ市と連携し、ハード、ソフト両面から幅広く対策メニューを検討していく考えだ。

 委員会の冒頭、7月15日付で就任した池口正晃県土整備部長があいさつした。県民の命と暮らしを守るとともに、海と緑に囲まれた自然環境や都市機能を活かし、豊かな県民生活を実現できるよう、インフラの整備や着実な維持更新を進めていく考えを示し、「本県のために全力で取り組んでいきたい」と力強く抱負を語った。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.