押切橋の事業化へ 年内にも東京都と基本協定(千葉県)
[2021/9/29 千葉版]
旧江戸川に架設し、市川市と東京都江戸川区を結ぶ押切橋(仮称)について、千葉県は事業化に向け、東京都と基本協定の協議を進めている。併せて市川市と連携し、都市計画変更の手続きも進めており、年内の基本協定締結、年度内の都市計画決定を目指す。
葛南地域の都県境では、限られた橋梁に交通が集中し、交通混雑が発生していることから、県は共同事業者となる東京都と押切橋を整備していく。熊谷俊人知事は「早期に事業着手ができるよう、東京都や市川市と連携しながら、積極的に取り組んでいきたい」と話している。
都市計画変更の延長は、旧江戸川の都県境から行徳駅入口交差点までの約420m。道路の計画幅は26mで、車道3・25m×2、側道3・25m×2、自転車歩行者道3・5m×2などで構成。案の縦覧などを実施しており、都市計画審議会などを経て、年度内の都市計画決定を目指している。
押切橋は、1967年に市川都市計画道路3・4・25号湊海岸線の一部として都市計画決定。本県側の計画位置は市川市押切地先と湊地先の地区境。橋梁の延長は約450m。事業計画延長は約780mとなっている。
行徳街道や篠崎街道、河川管理用通路などと立体交差し、本県側は県道市川浦安線、東京都側は柴又街道とそれぞれ接続する。
本県側の橋梁計画をみると、渡河部は幅員15mで、車道(2車線)、両側に自転車歩行者道を整備する。取付部は幅員26mとし、車道(2車線)、両側に側道や路肩、自転車歩行者道を計画している。
県葛南土木事務所は、予備設計業務を中央復建コンサルタンツ(東京本社・東京都千代田区)に委託し、本県側取付部の延長145mで橋梁の種類などの検討を進めている。このほかの区間については、東京都が予備設計をとりまとめる予定だ。