三協技術で堤防設計 旧北上川の石巻鹿又地区(北上川下流)
[2021/9/28 宮城版]
国土交通省北上川下流河川事務所は、旧北上川鹿又地区の堤防設計業務を三協技術(仙台市青葉区)に委託する。業務委託に当たっては、22日に一般競争入札を開札し、総合評価を経て同社が3953万円で落札。予定価格は4929万円、調査基準価格が3933万円だった。落札決定日は27日。
この業務は、石巻市鹿又地区で旧北上川の堤防を計画高までかさ上げするため、築堤の詳細設計を作成する。併せて、樋門1カ所やう回路の詳細設計、解析等照査をまとめる。対象延長は約3kmで、石巻市道との兼用堤区間が含まれる。業務の履行期間は2022年2月17日まで。
鹿又地区の既存堤防は高さや断面が不足している。築堤では腹付け盛土などを実施して現況より80cmほど高くする。堤防上の市道は、う回路を確保した上で通行止めにし、築堤に合わせて造り替える。
う回路の確保は、川の中に一部分だけ仮設道路を設け、一定区間の築堤が終わったら取り壊し、また次の築堤区間で新たに川の中へ仮設道路を一部設けるといった繰り返しなどを想定。実際の工法は詳細設計で決める。
鹿又地区では堤防設計と並行して一部の工事にも着手する考え。年度内に「旧北上川鹿又地区築堤工事」として初弾工事を一般競争入札で発注する見通し。用地買収の必要がない区間で約3万立方mの盛土工などを予定する。概算工事規模は2億~3億円。工期は約6カ月。