高架橋の上部工 公告 クレーンと送出しで架設 国道4号仙台拡幅 箱堤交差点
[2021/9/10 宮城版]
東北地方整備局は国道4号仙台拡幅改築事業で、仙台市内の箱堤交差点を立体化することに伴い、橋長285mの高架橋を架設する。9日付で高架橋の上部工工事について一般競争入札(WTO、技術提案評価型・S型)を公告した。単体企業か経常JV、3社以内の特定JVを対象に10月4日まで参加申請書、12月16日まで入札を受け付け、同23日に開札する。
工事件名は「国道4号箱堤高架橋上部工工事」。工事場所は仙台市若林区卸町4丁目~宮城野区日ノ出町3丁目。高架橋は鋼5径間連続箱桁橋。上部工では、工場製作工、クレーンと送り出しによる鋼橋架設工、橋梁付属物工を施工する。
使用する主な資機材は、鋼材が約1800t。概算工事規模は20億円以上。工期は2023年10月20日まで。
入札の参加資格は、東北地方整備局から鋼橋上部工工事の資格認定を受けていることなど。単体と特定JVの全構成員、経常JVの構成員のいずれか1社は、施工実績の要件として2006年4月1日以降に鋼橋上部工事で▽道路橋か鉄道橋▽橋梁形式が鈑桁橋と単純箱桁を除く鋼橋の新設工事▽最大支間長が50m以上▽架設工法がトラッククレーン工法かトラッククレーンステージング工法以外の工法▽施工実績が適切──であることを満たす必要がある。
技術提案の指定テーマは、本工事における[1]品質保持および耐久性確保について配慮すべき事項[2]ICT活用等による生産性向上に資する事項──となっている。
このほか、今回の工事は発注者指定型のBIM/CIM活用工事や、見積書の提出を求めて予定価格作成のための参考とする工事になっている。見積書の提出期限は11月11日。
箱堤交差点は、国道4号と仙台市道元寺小路福室線が平面交差しており、高架橋を新設することで立体化し、市道の上を国道橋がまたぐようにする。立体化区間は計画延長が高架橋を含む1.4kmで、事業費に120億円を試算。2024年度までの開通を目指す。
高架橋の幅員は片側2車線で計4車線を確保する。平面と合わせた上下線は直進8車線、右折2車線、左折2車線となる。高架橋の下部工工事は、後藤工業(仙台市宮城野区)がA2橋台とP3橋脚、P4橋脚の打設、橋本店(仙台市青葉区)がA1橋台とP1橋脚、P2橋脚の打設を担当しており、これから現場での工事を本格化する。
詳細設計業務は、高架橋をセントラルコンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)、取り付け道路を福山コンサルタント(同)に委託。ボーリング調査業務は、復建技術・ダイワ技術設計JVに委託した。
取り付け道路工を年内に発注へ
東北地方整備局仙台河川国道事務所は本年度、箱堤交差点の立体化に伴い、箱堤高架橋南側の取り付け道路(アプローチ部)の工事として「若林地区道路改良工事」を発注する。第3四半期に一般競争入札での発注を予定している。
箱堤高架橋の前後にはそれぞれ、補強土壁で延長200mのアプローチ部を整備する。その南側区間の若林地区道路改良工事は、道路改良工と擁壁工の一式で、概算工事規模が2億~3億円。工期は約11カ月を見込む。
北側のアプローチ部の工事や、全区間の舗装工事などは今後に別途、発注する。