砂防堰堤2基を改築 気仙沼/1基は月内設計公告(宮城県気仙沼土木)

[2021/9/9 宮城版]
 県気仙沼土木事務所は、気仙沼市内で滝の入沢砂防堰堤と、福美沢砂防堰堤を改築する計画だ。改築は既存堰堤のボリュームアップを想定。本年度に測量設計業務を委託し、可能ならば来年度から工事を進めたい考え。滝の入沢の測量設計業務は、月内にも一般競争入札の手続きを公告する。概算業務規模は2000万円。

 滝の入沢砂防堰堤は、堤長45m、堤高11m、天端幅1.5m程度の規模で、同市滝の入地区に設けられている。1972年に造られた古いタイプの堰堤。改築ではコンクリート工などを実施して堰堤を大きくする。

 福美沢砂防堰堤は、同市福美町に位置している。1976年に建設された。現況の施設規模は詳細をつかみきれていないものの、滝の入沢とほぼ同程度となっている。下流側に人家があるなどして新しい堰堤を設置することが困難なため、こちらも既存堰堤のボリュームアップを想定している。

 7月1日時点の発注予定では、堰堤ごとの2件に分けて7月に一般競争入札で測量設計業務を発注することにしていた。2件とも概算業務規模が2000万円で、履行期間が約10カ月。

 予算の状況などもあるため、まずは滝の入沢の測量設計業務から入札手続きを始め、こちらの請負金額も踏まえた上で、予算的に余裕があれば福美沢の測量設計業務を委託する見込み。

 堰堤の改築工事に関しては、工事用道路の整備なども必要になる可能性があるため、複数年かかると見ている。同じ気仙沼市内で改築を進めた午王野沢砂防堰堤の工事も2019年3月に最初の工事を発注し、完成したのが本年7月となっている。

 新しい午王野沢砂防堰堤は、幅58m、高さ12mの規模。改築は初弾工事で690立方mの掘削工や561立方mのコンクリート工、続く工事で林道の付け替え工や581立方mのコンクリート工を実施した。施工はともに阿部建設(登米市)が請け負った。

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