ほ場整備に21億円試算 23年度の事業化へ 東松島の下福田・新田地区(県東部振興)
[2021/9/8 宮城版]
県東部地方振興事務所は、東松島市の下福田・新田地区でほ場整備を計画しており、2023年度の事業化を目指す。本年度は基本設計の補足業務を委託する。地区面積は88.8ha。現時点で概算事業費は21億円。事業期間は23~30年度を想定している。
同地区は、東松島市西部を流れる鳴瀬川左岸に位置しており、既存の水田が1区画当たり10アールと狭い。耕作道路も狭い上、用排水路が土水路で非効率な営農を余儀なくされている。
計画では、ほ場整備で農地を1ha程度に大区画化する。一部の土地は沢部に位置するため、1haより狭くなる見込み。大区画化と併せて、道路の拡幅、用・排水路の分離化、揚水機場や暗渠排水の整備などを進める。
現時点での工事規模は、整地工の面積が68.1ha、道路が延長11.4km、用水路が延長3.9km、揚水機場が1カ所、排水路が延長12.5km、暗渠排水が68.1haとなっている。
道路は全幅5mを確保し、うち4mを敷砂利で仕上げる。用水路はパイプラインで、口径が200mm~400mm。排水路は排水フリュームで、最も大きい箇所が幅2.3m×高さ70cm、最も小さい箇所で幅50cm×高さ50cmとなる見込み。
昨年度は、ほ場整備に向けた基本設計業務を丹野測量設計(登米市)に委託した。本年度は、基本設計補足業務を委託することとし、8月30日付で一般競争入札(総合評価)の手続きを公告した。13日まで参加申請、14~15日に入札書を受け付け、16日に開札する。総合評価技術資料の提出期限は15日。
参加資格は県内に本社を置き、建設コンサルタント(農業土木)がAまたはB等級であることなど。
補足基本設計の業務内容は、区画整理と用排水計画の補足設計をまとめるほか、河川協議資料を作成する。予定価格は799万2000円。履行期間は22年3月25日まで。
なお、東松島市は9月補正予算案に下福田・新田地区の地形図作成・集団化事業業務委託費として45万円を計上しており、市議会で予算案が可決され次第、同業務を委託する。地区の現況調査で、過年度にパスコ(仙台支店・仙台市宮城野区)が担当しており、エリアの一部変更に伴い改めて委託する。