児童相談所で基本設計 印旛・東葛飾地区に新設 県が公告
[2021/9/6 千葉版]
県は3日、印旛、東葛飾2地区に新設する児童相談所について、基本設計業務の簡易公募型指名競争入札を公告した。施設規模は印旛地区が延べ4900平方m、東葛飾地区が延べ4700平方mを想定。いずれも総工事費は30億円規模を試算している。同業務の成果を踏まえ、2022年度から実施設計を進め、24年度の着工を目指す。
20年6月4日付けの県社会福祉審議会の答申では、児童虐待対応件数や一時保護児童数の増加に伴う、一時保護所の定員超過の状況を改善するため、児童相談所を2カ所増設する必要があるとした。
これを受け、県は将来的に児童虐待相談対応件数の状況が現在の2倍に増加した場合でも、子どもや家族に適切に支援・対応できる児童相談所の整備を進めていく。
「印旛郡市」と「松戸市・鎌ケ谷市」をそれぞれ所管する児童相談所の新設に向けて、用地選定を進め、建設予定地を決定した。
建設予定地は、印旛郡市(印旛地区)が印西市牧の原地区の県企業局用地約7400平方m、松戸市・鎌ケ谷市(東葛飾地区)が松戸市高塚新田の市有地約7000平方mとなっている。
施設の構造・規模は、印旛地区がRC造2階建て延べ約4900平方m、東葛飾地区がRC造2階建て延べ約4700平方m。総工事費はいずれも約30億円を試算している。
基本設計業務では、建築(意匠・構造)、電気設備、機械設備(昇降機)、外構のほか、工事費概算書や各種技術資料の作成などを担当する。履行期限は22年7月8日まで。
簡易公募型指名競争の応募資格要件として県建設工事等入札参加業者資格者名簿の建築関係建設コンサルタント業務に登載されていることなどを求める。6日~22日に応募調書資料を受け付ける。
県の6月補正予算では、児童相談所の新設に向け、敷地測量や土壌調査で1152万円を計上したほか、基本設計や地質調査で1億0100万円の債務負担を設定している。
基本設計の成果を踏まえ、22年度に実施設計に着手し、23年度までにとりまとめ、24年度の着工、26年度の供用開始を目指す。県児童家庭課は、早期の開設に向け、前倒しなども視野に検討を進めている。