[2021/9/3　千葉版]
　千葉市(神谷俊一市長)は2日、6日開会の市議会定例会に提出する補正予算案を発表した。予算規模は一般会計が10億2400万円、特別会計が5億7500万円。ECI方式で新病院の整備を進めるため、実施設計や技術協力業務を委託する方針だ。

　9月補正予算は、一般会計で新型コロナウイルス感染症への対応に重点配分したほか、病院事業会計で新病院の整備事業費を盛り込んでいる。

　病院事業では、実施設計3300万円、技術協力業務700万円、開院総合支援1000万円を計上したほか、限度額5億5300万円の債務負担を設定。限度額の内訳は、実施設計(22年度)が4億0500万円、実施設計管理支援(22年度)が3800万円、開院総合支援(22～25年度)が1億1000万円となっている。

　市病院局は、市立新病院の再整備事業で進めている新病院の建設について、ECI(アーリー・コントラクト・インボルブメント)方式を導入する。ECIは設計段階から施工者がプロジェクトに参画し、施工者の技術力を設計内容に反映させることで「コスト縮減」や「工期短縮」を目指す方式。実施設計の技術協力者(施工予定者)は、プロポーザル方式で選定する方針だ。

　新病院の建設予定地は美浜区若葉3丁目1番26に位置する幕張新都心若葉住宅地区の小学校・公益施設用地5.3ha。基本構想では、住宅地区からの動線を考慮した位置を小学校用地、これを除いた公益施設用地を建設予定地とする。

　新病院開院時の病床数は333床程度を想定。診療科目は現海浜病院の診療科目を原則維持する。

　20年度に「千葉市立病院再整備基本構想」を踏まえ、新病院の整備に向けて、基本計画策定支援・基本設計業務を日建設計・システム環境研究所共同事業体に委託。病床数や診療科、敷地の規模、施設の配置、建物の規模、各部門の配置など、新病院の基本的な機能や施設要件の検討を進めている。

　月内にも基本計画や基本設計をとりまとめる。その成果を踏まえ、早期に実施設計を委託し、25年度のできるかぎり早期の開院を目指す。