屋外灯をLED化 産業用地確保へ調査(県の補正予算)
[2021/9/2 千葉版]
県(熊谷俊人知事)は1日、9月補正予算案を発表した。一般会計の予算規模は726億9500万円で、このうち新型コロナウイルス感染症の対応に592億2900万円を充てる。屋外灯のLED化や産業用地確保に向けた基礎調査、国道126号拡幅事業で債務負担を設定するほか、交通安全施設や街路の整備に予算を配分している。
9月補正予算は、新型コロナウイルス感染症の拡大に対応するため、医療提供体制の整備などに重点配分。八街市の通学路での交通事故を踏まえ、交通安全対策を一層強化するほか、今後の災害に備えて災害復興・地域再生基金を積み立てる方針だ。
投資的経費は、街路整備事業や交通安全施設整備事業などの普通建設事業を増額するほか、道路や河川などの公共土木施設の災害復旧事業を追加することから、39億2900万円を計上している。
新規事業では、道路照明灯など屋外灯のLED化導入事業で41億円の債務負担を設定。道路や港湾施設、都市公園の屋外照明灯をリース方式で一括してLED化する。対象となる照明灯は約2万8000基で、このうちLED化済みは約3200基となっている。
産業用地確保に係る基礎調査事業で1200万円の債務負担を設定する。本県への企業立地のニーズが高まっているが、その受け皿となる産業用地が減少傾向にあることから、今後の産業用地確保に向けた課題やあり方を整理するため、調査に着手する。
継続事業では、交通安全施設整備事業に6億5000万円を配分し、7月から8月にかけて実施した通学路の緊急点検を踏まえ、対策を実施する。事業費の内訳は、ガードレール設置や路面のカラー舗装など5億円、信号機のLED化9000万円、横断歩道の補修など6000万円。
道路ネットワーク事業では、国道126号拡幅事業で13億円の債務負担を設定。このほか、今上木野崎線外2線街路整備事業(野田市)に6億9800万円、藤崎茜浜線街路整備事業(習志野市)に5億0720万円、中野畑沢線外1線街路整備事業(木更津市・袖ケ浦市)に2億5000万円を追加する。
公共土木施設災害復旧事業では、道路に2億3600万円、河川などに8億0900万円を充てる。7月の大雨や8月の台風10号などにより被災した箇所の復旧を進めていく方針だ。
このほか、住宅用省エネルギー設備等導入促進事業4500万円、県立学校ICT環境整備事業1億1000万円、食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業2億2540万円、災害復興・地域再生基金積立金50億円などを盛り込んでいる。