大規模改修に工期1年 来年度着手/小野市民センター(宮城県 東松島市)

[2021/8/25 宮城版]

来年度に大規模改修を予定している小野市民センター

来年度に大規模改修を予定している小野市民センター

 東松島市は、小野市民センターの大規模改修を計画しており、月内にも実施設計の成果を確定させ、2022年度の早々に工事発注する意向だ。来年5~6月に着工し、12カ月の工期で施工する予定。事業費は防衛省の補助金を活用することにしており、交付決定が早まるようならば、前倒しで本年度の第4四半期に工事発注する見込み。概算工事費は6億7000万円を試算しているが、これより低く抑える可能性もある。

 小野市民センターの所在地は小野字新欠下36で、敷地面積が9213平方m。建物はRC造2階建て延べ1638平方mの規模。1階に講堂、実習室、和室の学習室、会議室、図書室、事務室などがあり、2階に講義室と視聴覚室が配置されている。1982年に建てられた。老朽化が進んでおり、一部で雨漏りが発生している。

 大規模改修ではバリアフリー化や長寿命化に必要な工事を行う。バリアフリー化では、エレベーターを新設するとともに、和室やロビーなどにスロープを設置して段差を解消する。トイレは1階の多目的トイレを拡充するほか、段差解消を図る。可能ならば便器を全て洋式化したい考え。

 長寿命化対策は、給排水や配管などの設備を更新する。空調設備は全館対応型の暖房を部屋ごとの個別タイプに切り替える。内外壁や屋上防水の改修も予定。外壁は一部にアスベストが見られるため、これを撤去する。新型コロナウイルス感染症を踏まえた換気対策も実施する。

 このほか、内装の改修を計画しており、どこまで手を付けるか検討中で、月内にも確定して補助金の本申請を行う。

 大規模改修工事の実施設計業務は昨年度、綜企画設計(仙台支店・仙台市泉区)に委託し、年度をまたいで7月末に完了した。事業費は防衛省の民生安定助成事業を活用する。市コミュニティセンターの大規模改修工事よりは事業費が少なくなる見込み。

 市コミュニティセンターの大規模改修工事は、本年度早々に発注する予定だったが、前倒しで1月に一般競争入札を開札し、丸本組(石巻市)が7億8900万円で落札した。予定価格は8億9050万円、最低制限価格は7億8390万円だった。工期は2022年3月4日まで。

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