14地区に16.6億円 薬師寺・柴は調整池と圃整工 下都賀農振
[2021/08/24 栃木版]
県下都賀農業振興事務所は、県営農業農村整備事業の2021年度計画概要をまとめた。全体事業費は16億6166万円で、調査を含め14地区で事業を推進していく。農地整備事業の下稲葉(壬生町)と薬師寺・柴(下野市)は圃整工の進ちょくを図るほか、大谷東部(小山市)は実施設計を行って22年度の面工事に備える。計画調査は、中谷(野木町)が計画樹立、上古山(下野市)が23年度の計画樹立に向け基礎調査に着手する。
農地整備の下稲葉(壬生町)は、18.7haの圃整工を第1工区3.7ha、第2工区3.2ha、第3工区3ha、第4工区5.4ha、第5工区3.4haに5分割し、9月にも指名競争で発注する。11月にはさく井と揚水機設置を合わせて、指名競争で発注する見通し。
また薬師寺・柴は、圃整工33.5haを第2工区5.5ha、第3工区7.2ha、第4工区8.7ha、第5工区6.5ha、第6工区5.6haに5分割し、9月に指名競争で発注する見通し。調整池は現在設計を策定しており、市道を挟んで北側4400平方m、南側1200平方mで、容量は9000~1万立方mを試算している。工事は掘削を第3工区圃整工に集約し、護岸工事は第7工区調整池工として9月にも発注できるよう検討を進めている。
残る面工事の西側に位置する沢沿いの圃場16haの実施設計業務は、11月にも委託する見通し。この地区では埋蔵文化財が確認されており、22年度に調査を行って工事は23年度を想定している。このほか、地区を東西に横断する県道下野二宮線の北側で、さく井と揚水機設置工事を合わせて11月に発注する予定となっている。
大谷東部は、区画整理工83.6haのうち南側43haの実施設計を第一測工(宇都宮市)に委託し、22年度の面工事に備えていく。
河川工作物応急対策の押切用水堰(小山市)は、堰本体の改築工事を完了し、左岸側護岸工に着手する。蟹川堰(下野市、小山市)は半川締切を行い、本年度に右岸側、22年度に左岸側を施工する。下部工は既設の堰を活用し、上部工を更新する。
石川排水機場を更新する部屋南部(栃木市)は、NTCコンサルタンツ(名古屋市中区)に委託し20年度から継続して実施設計を策定している。20年度は建屋、ポンプ、遊水地、本年度は吐水槽、除塵機、ゲートの仕様などを検討している。
計画調査は、圃場整備が中谷と、機構関連が粟宮(小山市)、塚崎・田間(同)、上古山の4地区を計画する。水利施設は、改築を予定する一級河川巴波川の亀の子堰(小山市)が計画設計を行い、国営事業栃木南部地区関連も水路を改修する生井(小山市、野木町)が3.1km、穂積(小山市)は2kmを対象に計画設計を進める。
実施地区と事業概要、事業費などは次の通り。(単位・万円、▼は新規)
【農地整備事業】
▽塚崎・東野田(小山市)=換地処分、1100
▽下稲葉(壬生町)=圃整工18.7ha(5件、9月)、さく井・揚水機工(1件、11月)、5億1609.8
▽薬師寺・柴(下野市)=圃整工33.5ha(5件、9月)、調整池工(1件、9月)、さく井・揚水機工(1件、11月)、実施設計(1件、11月)、5億7800
▽大谷東部(小山市)=実施設計(第一測工)
【農業用河川工作物応急対策事業】
▽押切用水堰(小山市)=堰改修工事一式(板橋組)、1億9090
蟹川堰(下野市)=堰改修工事一式(藤沼建設)、1億2541.9
【農業農村整備計画調査】
▽中谷(野木町)=計画樹立、260
▽粟宮(小山市)=計画設計、150
▽塚崎・田間(小山市)=計画設計、480
▼上古山(下野市)=基礎調査、1300
▽亀の子堰(小山市)=計画設計(第一測工)、500
▽生井(小山市、野木町)=計画設計(1件、9月)、550
▽穂積(小山市)=計画設計(1件、9月)、1200