29年度完成へ本格化 塩田町地区 塩田町誉田町線(千葉市)
[2021/8/24 千葉版]
千葉市は23日、都市計画道路塩田町誉田町線(塩田町地区)の事業計画を明らかにした。国道16号と国道357号を東西に結ぶ都市計画道路を新設する計画で、延長は780m。工事費は70億円規模を概算している。今年度から工事を進め、2029年度の完成を目指し、工事を本格化する方針だ。
工事費70億円規模
千葉市新基本計画審議会の公共事業再評価部会(部会長・芦沢哲蔵帝京平成大学名誉教授)で市道路部が説明した。この事業については、16年度の再評価から5年が経過したため、再評価を実施した。
塩田町地区は、国道16号と国道357号を結ぶ計画で、延長は780m。幅員は32~70m、車線数は本線4車線、副道2車線とする。19年度にJR内房線との立体交差構造を地下道形式から橋梁形式に変更。総事業費は107億4000万円、工事費は70億0400万円を見込んでいる。
20度末の進ちょく率は、事業費ベース25.2%、用地ベース79.9%、工事は未着工となっている。厳しい財政状況を踏まえ、コスト縮減のため道路構造の変更に伴う、地元や関係機関との調整、用地交渉に時間がかかったため、事業が長期化している。
残事業は、20年度末時点で、用地取得が6788平方m、道路整備が延長780m。今年度、橋梁下部工に着手し、早期の完成を図っていく。費用対効果分析をみると、B/Cは全体1.5、残事業2.1となっている。
部会では、事業継続とする対応方針案が了承された。委員からは、費用対効果を上げるためにも早期の完成を目指し、整備の加速化を求める意見が相次いだ。
塩田町誉田町線は、総延長8360mの都市計画道路で、東南部団地(おゆみ野)区間から国道16号までの約6.2kmが供用済みとなっている。
誉田町地区を含めた約2.1kmの未整備区間のうち、国道16号から国道357号までの塩田町区間を整備することにより、東南部団地方面と臨海部とのアクセス強化が図られるとともに、蘇我特定地区と京葉道路蘇我インターチェンジがつながり、蘇我副都心の進展に寄与することが期待されている。
また、地域高規格道路「千葉中環状道路」が概成するほか、災害時の緊急輸送道路などの多重性・代替性の確保や広域防災拠点のアクセス性向上による防災機能強化、23年度に無料化される千葉外房有料道路と連携して、茂原方面へのアクセスが向上することから、積極的に推進する必要性がある。