建設技術研が支援 粗大ごみ処理施設の統合(市原市)
[2021/8/18 千葉版]
市原市は17日、リサイクルセンター(仮称)の整備に向けた事業者選定支援業務を建設技術研究所(東京都中央区)に委託したことを公表した。一般競争入札で選定を進め、落札額は1884万円。予定価格は2759万円だった。福増クリーンセンターの粗大ごみ処理施設を統合し、リサイクルセンターを新設する計画。2023年度の事業者公募に向けて、事業方式の選定や募集要項の作成などを支援する。
福増クリーンセンターの第一粗大ごみ処理施設(1986年稼働)と第二粗大ごみ処理施設(96年度稼働)は、経年的な劣化などにより老朽化が著しいため、施設を統合し、リサイクルセンターを整備する計画だ。
基本計画をみると、施設規模(日量)は、リサイクルセンターが切断・破砕施設27t、資源化施設14.7tの計41.7t、ストックヤードが25.2tを想定している。
概算工事費は、管理棟など仮設・解体2億9000万円、新粗大ごみ処理施設など建設58億9000万円、旧粗大ごみ処理施設の解体3億7000万円、ストックヤードの建設6億1000万円。
PPP/PFI等導入可能性調査では、民間事業者の参入意欲が最も高く、競争性の原理を高めると期待されること、公共が調達した資金を活用するため民間事業者の資金調達に伴うリスクが低減されることなど、総合的に評価すると、DBO方式を導入することが有利であるとしている。
基本計画策定支援業務は八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)が担当した。
今回委託した事業者選定支援業務では、施設整備基本計画の見直しや事業費の設定、実施方針の作成・公表、民間事業者の募集、評価・選定などを支援する。履行期限は24年3月19日まで。
今後のスケジュールをみると、本年度は基本計画に基づき、事業の建設・運営内容を設定し、プラントメーカーから見積の提出を求め、事業費を設定する。それをもとに、各事業方式についてVFMを算定するとともに、総合評価を実施し、事業方式を選定する。
22年度に事業内容や選定方法、リスク分担などの実施方針を策定し、公表する。民間事業者の考え方を踏まえ、要求水準書をとりまとめる。
23年度に基本協定書案を定め、募集要項を公告し、事業者を募集する。民間事業者を選定し、基本協定を締結した上で、具体的な契約内容に関する調整・交渉を経て、仮契約を結ぶ。市議会での議決を経て、本契約を締結する方針だ。
24年度に管理棟などの解体を進めるとともに、リサイクルセンターの建設に着工し、26年度中の供用開始を目指す。26年度から旧粗大ごみ処理施設の解体工事、27年度からストックヤードの建設工事を進め、28年度中の完了を予定している。