新庁舎2294平方m規模に 町役場の建て替え(長南町)

[2021/8/12 千葉版]

新庁舎の北側立面図

新庁舎の北側立面図

 長南町は11日、町役場庁舎建設事業の概要を明らかにした。庁舎分館の西側にRC造一部S造3階建て延べ2294平方m規模で建て替える計画。町議会9月定例議会に工事費などを盛り込んだ補正予算案を提案する方針だ。実施設計は千町村建築研究所(千葉市中央区)が担当している。

9月補正で工事費

 11日に開催された町議会全員協議会で町総務課が明らかにした。新庁舎は、庁舎分館(保健センター)の西側に建設する。建築面積は935平方m。施設の構造・規模はRC造一部S造3階建て延べ2294平方m。玄関まわりと屋根がS造となる。基礎は直接基礎とする。

 耐震安全性は、大地震後に構造体の補修をすることなく、建築物を使用できることを目標とし、構造体類を「I類」、建築非構造部材類を「A類」、建築設備類を「甲種」とする。

 現庁舎の耐震強度不足やバリアフリーへの未対応などの課題を解決し、各課を効率よく集約・配置する。1階に会計課や税務住民課、福祉課、健康保険課、2階に町長室や副町長室、総務課、財政課、企画政策課、防災室、3階に議場など議会関連諸室を設置する計画だ。

 エレベーターや多目的トイレを設置し、ユニバーサルデザインを導入するなど、来庁者が利用しやすい庁舎とする。内部壁面に抗ウイルス内装材を使用し、感染症対策を図る。

 電気設備では太陽光発電+蓄電池、非常用電源として発電機(175KVA)を導入するほか、LED化を進めていく。機械設備は主にガスヒートポンプエアコン(マルチタイプ)GHP方式とし、防災室やサーバー室などは非常電源接続のEHP方式(電気)とする。感染症対策として、エレベーターやトイレ、多目的トイレで非接触型ボタンを採用する。

 町議会9月定例議会に工事費などを盛り込んだ補正予算案を提案する方針。予算が了承されれば、10月にも建設工事を発注し、町議会での工事請負契約締結議案の承認を経て、早期の着工を目指す。

 現庁舎の敷地面積は2354平方m、建築面積は1280平方m。施設規模はRC造3階(塔屋2階)建て延べ1970平方m。1972年に完成した。耐震診断の結果、耐震強度が不足しており、防災拠点として安全性を確保するため、早急な対応が求められている。

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