建設業が災害対応 法面崩落や浸水被害 台風10号
[2021/8/11 千葉版]
関東地方では、8日昼過ぎにかけて台風10号が最接近した。県は、土砂災害警戒情報の発表に伴い、午前10時02分に災害即応体制に移行した。県土整備部では、各土木事務所がパトロールを実施し、県建設業協会(高橋順一会長)の各支部とともに情報収集にあたった。
県夷隅土木事務所管内では、国道297号(勝浦市芳賀)で、軽ワゴン車を巻き込んだ法面崩落が発生した。伊藤工務所(勝浦市)、大森組(同)、佐久間建設(同)、吉清工業(同)の4社が8日から土砂などの撤去作業を進めており、10日にも土のうなどで応急復旧し、片側通行を可能とする見通しだ。
また、降雨量が基準を超えたため、道路7カ所で、夷隅支部が通行止めの看板を設置。大森組が国道128号の旧道、佐久間建設が県道小田代勝浦線、伊藤工務所が県道勝浦上野大多喜線、丸一建設(勝浦市)と鈴木工業(御宿町)が県道勝浦布施大原線、丸一建設が県道天津小湊夷隅線、山本建設(大多喜町)が国道465号、仲潮組(同)が県道大多喜里見線をそれぞれ担当した。
県内の被害状況(9日午前11時発表)をみると、住家被害は全壊1棟、一部損壊2棟、床上浸水11棟、床下浸水5棟。がけ崩れは勝浦市、睦沢町、いすみ市で各1カ所となっている。
県建設業協会は、県と「地震・風水害・その他の災害応急対策に関する業務基本協定」を締結。土木事務所からの要請により、各支部は発災直後から県が管理する道路や河川などの公共土木施設の被害状況の調査、道路の通行を規制する看板設置などの安全措置、道路の応急工事を実施し、二次災害の防止や迅速な災害復旧に貢献している。