42教室、1.4万平方m規模 東洋学園大跡 中学校の基本計画(流山市)
[2021/8/6 千葉版]
流山市学校施設課は5日、南流山中学校移転基本計画を公表した。「南流山中学校」となる東洋学園大学旧校舎、「仮称・南流山第二小学校」となる南流山中学校ともに2022年度後期~23年度後期に施工、24年4月の供用開始を目指す。南流山中学校の最大学級数は42学級、延床面積は1万4412平方m規模を想定。敷地北側は「その他エリア」として別用途で利用する方針だ。
南流山駅南側の木地区では、土地区画整理事業の進捗に伴い児童数が増加。南流山小学校は21年度1237人から27年度2286人に、南流山中学校は21年度608人から27年度1061人に増加すると見込まれている。
市は当初、木地区右岸調整池の候補地に小学校を新設することを計画。24年度の開校を目指していたが、調査の結果、地盤造成などに時間がかかり、24年4月の開校に間に合わせることは難しいことが判明。そこで、その代替案として、児童生徒らの通学距離などを考慮し、現在の南流山中学校を分離新設小学校「仮称・南流山第二小学校」として使用。南流山中学校を東洋学園大学旧校舎へ移転することにした。
東洋学園大学旧校舎(鰭ケ崎字背戸谷1662-1ほか7筆)の敷地面積は4万9877平方m。主な施設は、校舎棟8棟と体育館2館。延床面積は3万0775平方m。1979~98年に建設された。
基本計画をみると、整備方針には▽既存施設・設備を最大限活かす▽機能的な管理諸室のまとまりとする▽広々とした中庭を活用する▽余剰となる敷地北側を「その他エリア」として別用途で利用▽環境負荷の低減を考えた設備採用▽複合的な利用を可能にするため管理区分を明確化──などを設定。
施設構成については▽同一学年でまとまりのある教室配置▽特別教室の地域開放を検討▽地域の防災拠点としての役割を担う──などを定めている。
諸室のあり方については、24年度の南流山中学校の教室数は26学級と想定されているものの、将来の生徒数の増加を見込み、最大学級数42学級(特別支援学級を除く)を想定し計画する。
目標延床面積は1万4412平方m。うち諸室必要スペースが1万1086平方m、廊下・階段等共用部スペースが3326平方m。各施設の規模は、体育館(1296平方m)、武道場(324平方m)、給食調理場(790平方m・1680食)、プール(25m×6コース)など。
南流山中学校の移転に伴う基本計画は庁内で策定。基本・実施設計は奥野設計・千葉事務所(船橋市)が担当している。履行期限は23年1月10日まで。
東洋学園大学旧校舎の取得については、南流山中学校移転先用地・建物買取事業費として、限度額36億1476万円以内(別途事務費および利子相当分)の債務負担行為を設定している。期間は20~31年度。旧校舎は土地開発公社が21~22年度に取得。その後、土地開発公社から、建物を21~23年度、用地を24~31年度に市が買い取る。
余剰となる建物・敷地については、学校法人暁星(ぎょうせい)国際学園(木更津市)が同市に対して貸与を要望している。
別用途で利用する「その他エリア」の主な施設は、校舎1・2号館(RC造4階建て延べ7690平方m)、第2体育館(RC・S造3階建て延べ2927平方m)、新学生会館(RC造3階建て延べ1663平方m)、第2グラウンドなど。