広場中心にリニューアル 基本設計をプロポ みちのく公園南地区(東北国営公園)
[2021/7/27 宮城版]
国土交通省東北国営公園事務所は、みちのく杜の湖畔公園(川崎町)の南地区で、「南ゲート」から「彩のひろば」までを中心とした区域をリニューアルする意向だ。老朽化した施設の更新なども含め、リニューアルに向けた基本設計業務を委託する。26日付で同業務の簡易公募型プロポーザルを公告しており、8月26日まで参加表明書や技術提案書を受け付け、審査を経て委託事業者を決める。
南地区は文化と水のゾーンに位置付けられており、みちのく公園の中心的な役割を果たしている。面積は89.2ha。東北らしさを強調した文化と、人間の命を育む水がメインテーマとなっている。
主な施設は、「南ゲート」、「時のひろば」、「彩のひろば」、多目的ホール「ふるふる」、「憩いの森レストハウス」、「湖見の滝・やすらぎの池」、「ボート乗り場」などが配置されている。
このうち、「南ゲート」から「時のひろば」や「彩のひろば」を中心とした区域でリニューアルを検討しており、基本設計に着手する。この区域の施設は、みちのく公園内で最も古く、すでに30年以上が経過しており、バリアフリー化もされていない。特に水路や噴水、ポンプなどが老朽化している。
「時のひろば」は、アンモナイトを中心に据え、そこかららせん状に修景する形で巨石などを置いている。「彩のひろば」は主に花の植栽で形成されている。
基本設計業務は、件名が「みちのく公園南地区ひろば修正基本設計業務」で、現地踏査、対象施設の課題整理とリニューアル方針の検討、基本設計と維持管理計画の作成、概算工事費や維持管理費の算出、イメージパースの作成などを行う。履行期間は2022年3月25日まで。
プロポの参加資格は、単体企業か設計JVで、東北地方整備局から土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けていることなど。
プロポで技術提案を求める評価テーマは[1]公園の理念を踏まえたリニューアル方針を作成する際の留意点[2]公園の魅力を増進し、かつ維持管理のしやすさ等に配慮した計画設計の考え方──の2項目となっている。
みちのく公園は全体の敷地面積が647.4haで、うち355.1haが湖面などの水面積。南地区のほか、北地区の健康と緑のゾーン、里山地区の森と環境のゾーンなどに区分けされている。
同事務所は「みちのく公園施設修繕設計業務」のプロポを別途公告しており、30日まで参加表明書や技術提案書を受け付けている。この業務では、北地区のパークゴルフコース増設設計や、里山地区の利活用検討、ふるさと村古民家の修繕設計などをまとめる。履行期間は2022年2月25日まで。