橋梁修繕21%着手 県内の点検状況など報告(県道路メンテ会議)
[2021/7/17 千葉版]
会議の冒頭、小島会長は、道路メンテナンスサイクルの確立や、持続的に実施する仕組みの重要性を強調した。また、「老朽化対策は先送りにすると状況が悪化する」と指摘し、参加者に計画的な実施を求めた。
道路施設の点検は今年度、2巡目の3年目となる。点検実施状況をみると、橋りょうは管理施設1万1903カ所に対し、5カ年等分で点検するとした場合、これまでの2カ年で40%のところ約30%の実績。本年度は60%のところ約56%となる見込みだ。
トンネルは管理施設451カ所に対し、2カ年で約24%、今年度で約30%となる予定。道路附属物などは、管理施設1202カ所に対し、2カ年で約36%の実績、今年度で約57%になる見込みが示された。
措置が必要な施設で、修繕に着手した割合は、橋りょうが20.8%、トンネルが83.3%、道路附属物などが47.3%。また、本年度の修繕予定数は橋りょうが115カ所、トンネルが43カ所、道路附属物などが34カ所となる。
県建設技術センターが市町村の意向調査を実施し、点検数量をとりまとめて、点検業者に発注する「地域一括発注」の取り組みも報告された。今年度は銚子、四街道、旭、印西、白井、匝瑳、香取、山武、横芝光の9市町で、橋りょう739カ所、大型カルバート1カ所を計画している。
今後、道路メンテナンスに関して、自治体職員を対象に橋梁点検現地講習会や橋梁補修見学会などを開催する予定だ。
この会議は、道路の老巧化対策を本格的に実施するため、県内の全ての道路管理者が参画し、14年度に設立。道路管理者間の情報交換や連絡調整に関する事項を定め、メンテナンスサイクルの構築や長寿命化計画の策定、その計画に基づく円滑な修繕などに取り組んでいる。